第24話 母親の襲来

面接は満足できる形で終えることができた。そしておじいさんからは、俺と桜花二人とも合格という話を頂いた。


バイトは毎週3日来てくれれば大丈夫という話で、詳しい話は次回来たタイミングで話をすることになった。


桜花さんと連絡先を交換したりして、学校のことや自身に起きている問題のことをすっかりと忘れていた。面接終わりにおじいちゃんに連絡をすると、おじいちゃんは『家で待っているから、なるべく早く帰っておいで。いろんな物を買っておいたから一緒に食べよう。』と言ってくれた。


何を買ってくれたのかは分からないけど、きっと俺が好きなものが用意されているかもしれない…そう考えながら、おじいちゃん家に向けて歩いていると特徴的な車が見えた。


その車は母さんと父さんがいつも使っている車と同じだったのだ。俺は嫌な予感がしつつも、もうすぐおじいちゃんの家であったことからおじいちゃんの家まで走ることにした。


おじいちゃん家の前にたどり着いて周辺の様子をうかがったが、周囲に父さんと母さんが使っているのと同種類の車は停車していなかった。俺は安心して玄関の脇にあるチャイムを鳴らした。するとすぐにおじいちゃんがドアを開けてくれた。


「おかえり。どうだった?面接の方は…」


「無事に受かれたよ!!あそこの本屋さんの店主の人とは、数年前から顔見知りだから、そういうところもあったのかもしれないけどね。」


「まぁ何はともあれ受かれてよかったな。儂は嬉しいぞ。」


そう言っておじいちゃんは俺に微笑んでくれた。そしておじいちゃんはリビングに俺のことを連れて行ってくれた。


「これは全部叶斗の物だ。愛華の分は残ってるから、遠慮なく食べてくれ。」


「えっ…これ本当に良いの?」


「もちろんだ。儂は孫の楽しんでる表情の方が好きじゃからな。今は辛い時かもしれんが、そんな事は関係ない。儂にとって、孫の悲しんでる表情を見るのが一番つらいからな…」


「ありがとうおじいちゃん…」


俺とおじいちゃんは食事を一緒に摂った。しかし一緒に食事を摂っている際中に玄関からチャイム音が聞こえた。おじいちゃんが応対しているが、何の話をしているのか聞くことができない。


俺は意を決しておじいちゃんと玄関で話している人の会話を聞きに行くことにした。


ドア越しに耳をすませていると、多少聞き取れないところがあるけどある程度話している内容を耳にすることができた。


その内容は俺と愛華を返せというものだった。俺は自分の心の中で何かが『プツン』と切れた気がした。俺と愛華は自分の意志で出てきたのに…それすらも許さないのか?自分たちが徹底的に管理しないと満足しないのか?


俺はドアを開けて玄関の方に大股で向かった。来ているのは母親一人だけだったようだ。


「おい…何しに来たんだよ母さん。」


「叶斗!!早くこっちに来なさい!!一緒に家に帰りましょう!!」


「帰るわけ無いだろ!!あんたが俺に言ったこと忘れたとは言わせないぞ!!俺の事産まなきゃよかったって言ってたよな!!俺はあんたのこと一生恨むからな!!」


「これは貴方のためでもあるのよ!!貴方だって自分の家のほうが良いに決まってるわよね?絶対そのはずだわ。おじいちゃんの家もたしかに良いかもしれないけど、我が家に比べたら年が経ってるし…」


「おじいちゃんの家を馬鹿にしたな?おじいちゃんの息子である父さんでも無いのに、人の家を馬鹿にしてんじゃねぇよ!!」


「貴方いつからそんな言葉遣いになってるのよ恥を知りなさい!!」


「恥なんて知るもんかよ!!おじいちゃんに謝ってくれ!!今更母親面してんじゃねぇよ!!」


「この…今まで育ててやった恩を忘れたのか!!」


「忘れたも何もあんたらのせいでこうなったんだろうが!!どうしてあの時俺の話を信じないで先生の話ばっかり信じたんだよ!!」


「だって…今までもそうだったじゃない。中学生の時も小学生の時も同じ様なことばっかりだったじゃない!!今回もそうだおと持ってしまうでしょう?」


「ふざけんなよ!!そんなこと許されると思うなよ!!あんたらのせいで…あんたらのせいで!!」


「落ち着け叶斗。そんなに怒った所で何も変わらない。儂がこの後は話を詰めておくから、叶斗はリビングで食事をとっておきな。その方がいいと思うぞ。」


おじいちゃんが俺のことを心配してくれてるのは良くわかったけど…ここで話を詰めないとこんな風にまた来るに違いないんだ!!そうしたら愛華に迷惑がかかっちゃうかもしれない…これは俺の問題だから、妹にまで迷惑をかけたくないのだ。










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お陰様で恋愛週間ランキング4位に載りました!!これも皆様の応援のおかげです!!


今日も見てくれてありがとうございます!!

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当分は深夜に投稿することになると思います…


若干時間無い中書いたので、文章がおかしいところがあるかもしれませんが気にせず読んでいただけると幸いです…


恋愛要素は少し遅めに登場しますのであしからず!!

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