第19話 イジメについての追及

「そうだったんですね…俺も謝らないといけないことがあります。あの時すぐに会いに行けなくてすみませんでした。」


「良いんですよ…あの状況ですから私のことを信用してくれないと思います。信用しろというのも苦でしょう…一応確認するのですが、私が渡した紙ってまだ持っていますか?」


俺自身、今日教頭先生と話をしたいと思っていたから渡された紙を持ってきていた。紙をポケットから出すと教頭先生は安堵した表情を見せた。


「そうですか…一応中身を確認しても良いですけど…ほとんど関係のないものですし、本題はこちらから話をしたほうが良いな。」


「わかりました。ちなみにこの紙は先生に渡したほうが良いですか?」


「渡してもらえると助かる…この紙自体はそんなに重要ではないからそこまで気にしなくて大丈夫だぞ。」


俺は若干内容が気になったが、素直に渡すことにした。俺が教頭先生に渡すと教頭先生はその紙をポケットに入れてから俺に向かって話し始めた。


「まずは今回の件で対応が遅れてしまったこと…これについて謝ろう。すまなかった…」


「教頭先生はほとんど無関係でしょう?確かに地位は高めですけど、直接関わってない人が頭を下げなくてもいいと思います。だから頭を上げてください。」


そう言うと教頭先生は頭を上げてくれた。でもその表情はこちらの機嫌を伺っているようにも思えた。


教頭が話をする前に一つ疑問に思っていたことを話すことにした。


「教頭先生…一つ質問があるんですけど答えてくれませんか?」


「別に構わないが…何の質問かな?」


「この警察の人達はどうしてここに残っているんですか?さっきの人と一緒に警察署に戻っても良いんじゃ…」


「それについては警察の方に伺うとしよう…お願いできますか?」


教頭先生が警察の人に向かって話しかけると、警察の人は俺に向かって話をはじめてくれた。


「私は安藤って言います。こっちは進藤です。ちょっとお話を伺いたいんだけど大丈夫かな?」


「大丈夫です。」


「良かった…まずは上履きを履いちゃった方が良いんじゃないかな?靴下だけだと寒いと思うんだ。」


「そのことなんですけど…ちょっと…」


「何か問題があるのかい?」


「…はい。」


「わかりました…もしよかったら私に説明をしてくれませんか?人に話すだけでも、心は軽くなると思いますよ。」


「たしかにそうですね…それじゃあついてきてくれませんか?」


「もちろん良いよ。私達警察官は民間人を助けたりするのが仕事だ。君がつらい目にあっているのなら、助けたりするのが役目だからね!!」


警察の安藤さんと進藤さんを含めた、四人で下駄箱に移動した。下駄箱に着くと教頭は顔をしかめた。


「君の下駄箱は…確か14番だったよな?生徒すべてのことを覚えているわけじゃないから確証があるわけじゃないけど…たしかそうだったはずだ。」


「14番であってますよ。これのせいで今日は上履きを履くことができなかったんです。」


俺と教頭が話をしている間に警察の人達は、俺の下駄箱を開けていた。そしてかなり怒っているような顔をしていた。


「これはひどいですね…進藤さんどう思いますか?」


「…悪質だ。こんなにひどいのは殆ど見たことがない。お前はこれを見てどう思った?ひどいだけか?」


「虫の死骸に、これは…釘でしょうか?それに枯れ葉ですか?こんなにひどいのは殆ど見たことがありません…それ以外にも画鋲でしょうか?」


「そうだな。俺はこの件について許せないと思っている。お前もそうだろう?」


「こんな事をする人がいるとは思いませんでした。教頭先生はこの件についてご存知で?」


「全くしりませんでした…今日初めて知りました」


「なるほど…この件について教頭先生はどうお考えですか?」


「私はこの件について調査を進めていきたいと思います。十中八九イジメですので断固許しません。」


「是非よろしくお願いします。代わりの物を用意してあげてくれませんか?スリッパとかで大丈夫です。それと彼の両親を呼べませんか?」


「それは…」


「どうされたんですか?高校なら保護者の電話番号くらい知っていますよね?」


教頭は俺の方を向いてどうするべきか問いかけるような顔をしていた。俺がうなずくと若干辛そうな顔をしながらも警察に携帯電話を渡した。


「これで彼の保護者に繋がります。ですが彼自身、少し問題を抱えているようでして…」



教頭には話していないはずなのに…どうして俺と両親の間で問題があるのか知っているんだ?






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お陰様で恋愛週間ランキング4位に載りました!!これも皆様の応援のおかげです!!


今日も見てくれてありがとうございます!!

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当分は深夜に投稿することになると思います…


若干時間無い中書いたので、文章がおかしいところがあるかもしれませんが気にせず読んでいただけると幸いです…


恋愛要素は少し遅めに登場しますのであしからず!!


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