第18話 教頭からの謝罪
「老害…だと?この儂に向かって老害と言ったか!!」
「そうですよ!!貴方がやっていることは昨今の頭の硬い一部の老人と全く同じです!!もちろん全員というわけではないですけど貴方の行いはあまりにも目に余る!!」
「貴様…この学校で教頭になった恩を忘れたのか!!」
「確かにこの学校で校長には、教頭にしてもらった恩があります。ですがそれとこれとでは全く別問題です。そうやって自分のしたことを認めず過去の功績を盾にして逃げようとするのは大問題です!!」
「この…教頭ごときが生意気だ!!」
校長はそう言うと校長室から出ていこうとするため俺は校長室の前に立ってブロックした。校長は憤怒の表情を浮かべながらこちらに大股で歩み寄ってきたかと思うと、つばを飛ばしながら叫んだ。
「どけぇ!!」
「行かせませんよ!!俺は元より貴方のことを訴えようと思ってたんです!!それにここで逃したら貴方は逃亡するんじゃないですか?自分の罪と向き合わずに!!」
俺は教頭先生の方を確認すると録音機器のようなものを取り出していた。それと同時に警察への通報も行っているようだった。でも警察になんて言うつもりなんだろう?
教頭先生はスピーカーで話すつもりのようで、スマホを耳元に当てずに話し始めた。
「もしもし警察ですか!?急ぎ来て欲しいんですけどお願いできませんか!!」
教頭先生がスマホに向かって叫んだのが聞こえたのか、校長の動きがピタリと止まった。そして俺に向けていた憤怒の表情を教頭に向けた。
「教頭!!何をしているんですか!!」
「何って通報に決まってるじゃないですか!!あのまま行けば生徒に暴行をしてもおかしくない状況です!!通報しない理由がありません!!それに先程まで私に対してやったことも捉え方によっては脅迫に当たるんじゃないですか!!」
「何だと?生徒に対して馬鹿といっただけじゃないか!!それの何が悪い!!儂はこの学校の校長なのだ!!」
校長はそれ以降もなにか喚いていたが、教頭によって取り押さえられていた。
「離せ!!儂はこの学校の校長なんだ!!貴様なんぞに捕まる筋合いはない!!」
「もう良いですから!!警察もそろそろ来てくれますから、諦めてください!!貴方は一度反省するべきです!!」
俺は校長と教頭が茶番のように争っているのを見ているだけだった。しばらくして、校長室の扉が開けられて数人の警察が入ってきた。俺の事を見るなり、表情が歪んでいたけどそれは気のせいだろう…
数人の警察の内一人が前に出てきて、校長先生に話しかけた。
「こちらの学校の教頭先生から通報があってきました。貴方の話している内容こっちにも聞こえてたよ?自分が何をやってるか分かってる?」
「はっ!!警察が何を言おうと儂を逮捕することはできん!!」
「はぁ…あんたは前に警察署に来てとある生徒について相談していたらしいじゃないか。その話ではイジメをした生徒へなにかして欲しいと言うものだったが…今の態度ではその話すら怪しいな。本当にいじめがあったのか実態調査を行う必要がありそうだ。」
「何を言うか!!校長である儂を逮捕すれば色々と問題になるぞ!!」
「私達警察はねそういう問題関係なく、間違っていることをしている人を逮捕することが仕事なの。そこの男子生徒は上履きも履いていないじゃないか。あんたは上履きを履かす暇も与えないで校長室に来させたのか?」
「それは違う!!登校してからすぐに来いとは伝えているものの、下駄箱で教員を待機させたりして、登校してすぐに連れてこさせたりなどはしていない!!」
「…少年。本当なのか教えてくれるかな?」
俺は急に話を振られたためびっくりしながらも警察に事情を説明していった。
「それは本当です。ですが…ちょっと…」
「わかりました。とりあえず本当なのかはわかりました。一度署までご同行願えませんか?校長先生?」
「くっ…まぁ良いだろう。儂はどうせすぐに開放されるのだからな。」
校長はそう言って警察数人に囲まれて連れて行かれてしまった。校長室には教頭と二人の警察官と俺が残った。教頭は俺の方を向くと頭を下げてきた。
「今回の件について君に謝らないといけないことがある。君のイジメなどの件についてもっと早急に対策することができていれば、こんなことにはなっていなかっただろう…すまなかった。」
「…とりあえず頭を上げてください。俺も一週間前に教頭の所に会いに行けなくてすみませんでした。」
「私は君の味方です。君がイジメをするなど考えられませんでしたから…でもこの学校のほとんどの教員は私と違う考えを持っている様子…下手に喋るわけにはいかなかったんです。」
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お陰様で恋愛週間ランキング4位に載りました!!これも皆様の応援のおかげです!!
今日も見てくれてありがとうございます!!
小説のフォローや星での評価をしていただけると幸いです(^^)
当分は深夜に投稿することになると思います…
若干時間無い中書いたので、文章がおかしいところがあるかもしれませんが気にせず読んでいただけると幸いです…
恋愛要素は少し遅めに登場しますのであしからず!!
教頭先生は味方です!!妹、おじいちゃん、先生(教頭)が助けてくれるなら主人公も少しは落ち着けるでしょう…
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