第22話

エイト「あの…ここどこですか」

「花の都、ローザーだ」

エイト「それでなんで僕は捕まったんすかね」

「何、暗い牢屋から出してくれたお礼をしてやろうかなってね」

エイト「僕、女性の方しかお知り合いいないんですけど」

「…」

エイト「あ…」

「…」

エイト「え?あ?よく男性に見間違われません?」

「たまに」

エイト「申し訳ありませんでしたっ!」

「いい、よく間違われる。捕まった理由もそれに該当するからな」

エイト「えっと…ちなみに何で捕まったんですかね…」

「暴力だな」

エイト「ですよね…良い体してますもんね…」

「昔からうちは貧乏で弟と妹もいるから私が稼ぎ頭になるしかなくて体を鍛えていたらこれだよ…笑えるだろ」

エイト「いえ…すみません」

「良いと言っただろう」

エイト「それで結局なんで僕は攫われたんですかね…」

「助けてくれたお礼だ。こっちの方が何かと都合がいい。何せあそこでは犯罪者扱いだからな」

エイト「まぁ捕まったらそうですよね…」

「こっちにきてしまえば問題ない」

エイト「後一つ聞きたいことがあったんですけど…」

「なんだ?」

エイト「なんで棺桶だったんですかね」

「…」

エイト「あ…聞いちゃいけないことでしたかね」

「仕事柄この方が楽なんでな」

エイト「お職業お聞きしてもよろしいですかね…」

少し冷や汗が腋を濡らす。

棺桶・金稼ぎ・棺桶…考えられるお仕事は…

「殺し屋だ」

エイト(ですよねー!」

「途中から声漏れているぞ」

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