第16話

エイト「ったく…門兵かよ…早く終わらないかなぁ」

エイト「ちょっと待ってください、一般人はここ、立ち入り禁止ですよ」

「あら、そうだったかねぇ。どうも忘れやすくてねぇ」

エイト「気をつけたほうがいいよ」

「ありがとうねぇ。それじゃ」

エイト「気をつけてねー」

「これ配達ね」

エイト「ご苦労様ですー」

「サインもらっていい?」

エイト「あ、はい」

「あれ?いつもの人じゃないの?」

エイト「え…今日はお休みで代わりにいるんです」

「へー、あのバカみたいに元気な人が休むなんてよっぽどなんだろうなぁ」

エイト「あはは」

「それじゃよろしくお願いしまーす」

エイト「はーい」

エイト「これ届いたんですけど」

「あー…今ちょっと手が離せないから、中に入っちゃっていいよ」

エイト「怒られないですか?」

「大丈夫じゃない?ここ通る時は僕の目があるし」

エイト「それじゃ、行ってきます」

「よろしくー」

エイト「ラッキー…中に入り込めたぞ」

牢屋を探す。おそらく地下か何かがあるのだろう。捕まった人間がいたのはここ数日働いていてわかる。ただ、どこに収容されているのかがわからない。

エイト「流石に中は人が多いな…こんなコソコソしていてバレたら、めんどくさそうだなぁ…」

城の中に入るのは初めてだ。

一通り見回ったはずだが、地下へ通じるような場所は見当たらない。

エイト「そろそろ戻らないと怪しまれそうだ…」

近くにいた人間に荷物を渡して帰る。

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