第15話

エイト「最悪だ…」

「もういないなんて…」

エイト「あんたの協力者はどうなっているんだ」

「それが…金だけ取っておいて逃げられた…」

エイト「アホくさ…契約魔法をかけておけばよかっただろ」

「もちろんかけたわよ」

エイト「え?じゃあなんで?」

「おそらく解呪ができたんでしょうね」

エイト「解呪できるのか!?」

「普通じゃ無理ね。たまたま協力者が解呪をできる能力を持っていたみたい。この街に解呪ができる人なんて聞かなかったけど…」

エイト「ってことは…やっぱり城の中に行かなきゃいけないのか…」

「行ってくれるの…?」

エイト「行かないと契約不履行でどうせ死ぬんだろう…それなら行くしかない…だろ」

「でもどうやって…」

エイト「どうするか…一番簡単なのは騎士として侵入することだが…」

「あなたの能力如きじゃ難しい気がするわ」

エイト「わかってるよ!だから考えているんじゃないか!」

「…」

エイト「はぁ…でも兜と鎧さえあれば入れる可能性がある…」

「一人連れてくれば…」

エイト「持ってこれるのか?」

「あんたの能力さえあれば…ね」

「はぁい。お兄さん、お一人〜?」

エイト「こんなんで落ちる人間がいるんだな」

「色仕掛けなんて…もうしないわ」

エイト「それにしても臭い鎧だな」

「酒と汗に塗れているからね…くさ」

エイト「実際につけている俺の方が臭いんだからな」

「それじゃよろしくね、衛兵さん」

エイト「ああ…」

エイト「それでこっからどうするか…」

「おい!そこのお前!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る