第11話 特訓って素晴らしい



「これより、アカデミア入学に向けての大特訓を開始します!」


後ろに腕を組み、声高らかに2人の少女に宣誓する


「あのぉ、特訓をして頂けるのはありがたいのですが…この格好はちょっと…」

「…動きやすい……」


俺が特訓の為に用意した衣装に賛否が上がっていた

そう、俺が用意した衣装は【スクール水着】!

俺は、特訓を付けるという職権を乱用し、2人にスク水を着せている



最低?ふん、なんとでも罵ると言い、これくらいの娯楽あってもいいじゃない、人間だもの!!


「この格好は、俺の故郷では由緒正しい正装なんです、この格好でこそ!特訓の精度も上がるのです!!」


「多少恥ずかしさはあるものの、得られるものは大きい…ということですね」


バカと真面目は紙一重だな、ミリアのバカ真面目さに…乾杯


「まずはスタミナをつけるトレーニングからです!」


「はい!」

「…はい……!」



そう言って、転生前の世界ではお馴染みのアイテム【縄跳び】を2人に渡す


「縄?でしょうか?」


「この器具は縄跳びと言って、縄の端を両手で持ち、回して飛ぶというシンプルなものです」


首を傾げ、本当にこんなもので効果あるの?という表情の2人


「実戦あるのみです!それじゃあまず100回!開始!」


俺の合図で2人が思い思いに飛び跳ねている、数回やるうちに2人ともコツを掴み、縄跳びらしくなっていた


「…うんしょっ……うんしょっ…」

「んっ///ふんっ///」


うん、実に素晴らしい光景だ、

クーデリカのロリ容姿の女の子が一生懸命に飛び跳ねる姿は萌えるし、ミリアのたわわなおっぱいの躍動感ったら凄いのなんのって


この光景を肴にビールをグイッとやりたい


特訓って素晴らしい


《特訓10日目》


「ユーキくん…この衣装チェンジって何が意味かあるんでしょうか…?」

「ユーキ…前の方が……いい…」


この10日間で俺たちの仲も深まり、砕けた関係を築けていた


相変わらず、俺の趣味満載の衣装は引き続き着てもらっている、ちなみに衣装提供は、俺がスーツを買った装備やのじいさんで

今日の衣装は、完全に俺の性癖【ジムウェア】だ



「訓練に置いて1番重要なのは衣装なんだ!この10日間の成果を2人も感じているだろ!」


「まぁ、確かにスタミナの向上は感じています…」

「…パワー…アップ……!」


ぶっちゃけ衣装が特訓に直接作用するなんてことは無い、だが俺の特訓モチベーションはとんでもなく向上する


すなわち、この衣装替えは合理的に考えて必須なのだ


「てなわけで、今日からは筋力のトレーニングをしていこう!メニューは腕立て伏せと腹筋!始めー!」


「んん……/////んふっ……/////」

「…ふんぬぅ……ふんぬぅ…………」


いややばいわこれ、なんかすっごくエロい

すんごい


《特訓20日目》


「いよいよ入学まで残すところ10日間となった、最後の追い込みは実戦的な訓練をしていく!」


「はい!」

「…うい……!」


この20日間で、王室育ちに足りなかった基礎体力は身に付けた、基礎が出来てからこそ実戦トレーニングは活きる


俺だってただ趣味を満喫していた訳では無いのだ、そこ、勘違いしないように


あ、ちなみに今回からは衣装はちゃんと制服ですよ


「よし、では俺から1本取ってもらう、思い思いに一斉に攻撃してきてくれ」


「いいんでしょうか、いくらユーキくんとはいえ2人掛りなんて」


「心配無用!さぁ来い!」


もちろん、俺のチート能力を前に2人が1本取れるはずもなく


ただ、朝から始めたにも関わらず、夕方になるまで攻め続けた2人の根性には…1本取られた


「よし、そこまで!」


俺の掛け声で攻撃を止めた2人は、その場に倒れ込み息も絶え絶えになっている


「俺も負けてられないな」


必死に努力する2人の姿を見て、俺も胸が熱くなる


(アカデミア生活、3人で頑張ろうな)



ーーーーーーーーーーーー


《アカデミア入学前日》


あれからも実戦トレーニングを積んできた俺たちは、自宅で3人だけの前祝いをしていた


「遂に明日ですね」


グラスを片手に俺とクーデリカの顔を見回す


「それでは、明日からのアカデミアライフの無事を祈って…乾杯!」


ミリアの音頭で、グラスを突き合わせる


街で買ってきたちょっと豪華な料理を食べ、明日の入学の思いを語り合った


宴もたけなわになった所で、バスタイム


クーデリカが入浴のタイミングで、ミリアに外に呼ばれた


「ユーキくん、突然すみません」

「全然大丈夫だけど、どうかしたの?」


胸に手を当て、深呼吸するミリア


「ユーキくん、あなたの事が好きです……」


へ?

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