[追憶•或る企鵝の回想-後]

───この日のイグニスの添い寝当番は、本来は猛雪の番だった。だが、イグニスが明日の朝アクセルジャンプの練習がしたいと言い出したらしく、それならと猛雪が添い寝の番の交代を打診してきた。


「なんか悪いな、わざわざ代わってもらって」

「いんだよ、朝早いんだったら俺寝てるかもしんねーし、だからってひとりでウロウロさせんのも怖いしよ。なら最初からそっち預けといた方が楽だろ。…ほら、しっかり見てもらえ」

「ごめんなさい、わがままいって…もんしぇーのこともすきだぞ、またいっしょにねよ?」

「はいはい、分かってるって。5歳児が気なんか遣うなよ、ガキンチョなんだから、たまにはワガママぐらい言やぁいいんだ」

「でも、めいわく…」

「テメェごときのワガママで迷惑なんて思ったことねーよ、むしろ俺達の顔色窺いすぎだ。もっとリラックスして過ごせって、明日は冷鵝の奴にアクセルジャンプ?の練習見てもらうんだろ?だったら今日は早く寝な」

「はぁい…」


猛雪と別れ、イグニスはこの日も素直に俺っちのベッドに潜り込んできた。


「…おれ、れおみたいにかっこよくなれるかな」

「なれるなれる、そのうち俺っちなんか追い越しちまうんじゃねえか?」

「それじゃれおがっ」

「はーいねんね、起き上がらないの。明日早いんだからもう寝ろって」

「うぐぅ…」


興奮しかけたイグニスをベッドに押し戻すと、それでも数分後には寝息をたて始めた。気を遣いすぎるのも考えものだな、なんて思いながら、俺っちも目を閉じる。


───どのぐらい時間が経ったのかは分からなかった。ただ、真っ暗な部屋の中で…鋭い殺気・・・・を感じ取って目を覚ます。その出所は、脇で寝ているイグニスじゃあない。なら…


「(───誰かいる・・・・)」


起きていることを気取られないよう、身動きはせずうっすらとだけ目を開けて周囲の様子を窺う。

ベッド脇にいたのは───いいや、まあ、予想はできていた・・・・・・・・


「(…フレア・・・、か)」


冷たい目で俺っちとイグニスを見下ろす、フレアの姿があった。しかも…その手には長さが身長の倍はある黒い鎌を携え、刃の先には血が滴っている。まだ俺っち達は傷つけられてなく、フレアが此処にいるということは…


「(風鷲…あいつがやられたのか、クソッ)」


あの鎌は何なのか、何処から持ち出したのか。俺っち達の集落にはあんな物騒なモンは置いちゃいないし、双子を集落の外に出したことも病院以外ではない。だとすると…イグニスの氷魔術のように、フレア本人の魔力が実体化したモノだと考えるのが妥当だろう。

しかし…監視役としてフレアを牽制させていた、最もパワーのある風鷲が倒されたとなれば、俺っち達に対抗手段は殆どない。しかもあんなに大きな鎌相手に太刀打ちできる手段なんて、すぐにでなくとも思い浮かびやしない。まずい…フレアの狙いは俺っちなのか、それとも…


「───そうだよね、にいちゃんのほうがすごいもん。ぼくだって、そのぐらいわかってるよ」


フレアは無機質に、俺っち達に向けて呟く。


「にいちゃんばっかり、いっぱいほめられて、みんなとなかよくしてる。ぼくは、なにもできないから、どうしたらほめられるのかわかんない。でもぼくには、にいちゃんがいるからいいやっておもってたのに。にいちゃんは、どうして…ぼくにはわらってくれないの?どうしてぼくにはかまってくれないの?」


───狙いはイグニスか?逆恨みからの殺害、成程道理は通る…!

だが、この状況からイグニスをどう逃がす?俺っちペンギンの陸上移動能力はミソッカスだ、走るどころか歩く速度も人並み以下。しかも他の連中みたいに、空を舞える翼も持っちゃいない。イグニスを連れて逃げるのは不可能だし…俺っちが残って時間稼ぎをしようとしたって、きっとイグニスは俺っちが死ぬと分かれば、俺っちを見捨てて逃げるなんてできやしないだろう。


「───でも、やっとわかった。ぼくのほうが、にいちゃんよりできること、ひとつだけあったんだ」


無表情だったフレアの口端が、恐ろしい程につり上がると同時に、フレアが持っていた鎌を振り上げる───


「ぼくのほうが、ひとをころせる・・・・・・・。にいちゃんとなかよくするやつみんなころしたら…にいちゃんにはぼくしかいなくなるよね!」


狙いは───俺っちの方か!

鎌が俺っちに向けて振り下ろされる瞬間、咄嗟に脇にいたイグニスをベッドから突き落とす。ベッドの下にはクッションがあったはずだから、床に叩きつけられてはいないはずだ。そして…


「ぐぇ…ッ…!」


鎌の先端が、肩と胸の間辺りに深々と突き刺さる。衝撃で、周囲の骨も何本かやられた気がする。半鳥魔族、というだけあって、足以外の骨の強度は人間よりやや脆い。痛みのあまり血を噴くが、フレアがそのまま手を引く筈はなく、突き刺した鎌をそのまま斜めに引っ張り始める。どうも…俺っちの体を引き裂くつもりらしいな。


「あはははは、いたい?でも、みんながわるいんだ!みんなが、ぼくからにいちゃんをとりあげるから!」

「い"ッ…ぅ………グッ…!」


なす術なく、鎌がゆっくりと身を引き裂いていく。開いた傷から、新しい血が漏れ出す生暖かい感触が伝わる。しかし…その動きが数cm動いた辺り、心臓に達する前に…止まる。それと同時に、部屋の温度が急に下がったのが分かった。この冷気、まさか…


「───れおに、なにしてる」


ベッド脇、クッションの上に逃がしたイグニスが目を覚まし…今まで感じたことのない鋭い殺気と冷気をフレアに向けていた。見れば、俺っちの体に刺さっている鎌と傷の間と、フレアの足元は氷の塊に覆われていて、子供の力では到底抜け出せない状態になっている。


「イグニス…っ、お前、さん…」

「れお、ごめん…いたいよね。おれじゃきずはなおせないけど…これいじょうは、れおをきずつけさせないから!」


それに対しフレアは、動かせなくなった鎌を魔力に戻したのか消し、再び鎌を顕現させようと腕を上空に掲げる。しかし、その隙を見逃すイグニスではなかった。フレアの掲げた腕も空いた腕も、鎌を掴めないよう手首から先を氷の塊で封じてしまった。


「くっ…どうしてにいちゃん!ぼく、にいちゃんのおとうとだよ!?なんでおとうとのぼくより、ほかのやつらばっかりだいじにするの!?」

「───お ま え な ん か」


イグニスの言葉は低く唸るように響き、室温はますます低くなっていく。まずい、この規模の魔力放出が続いたら、まだ幼いイグニスの体は…!


「だ い" っ" ぎ ら" い" だ ! ! ! !」


部屋が隅から凍結していく。呼吸もできない程に空気が冷えていく。もう、人型が耐えられる室温じゃ…!


その時


───「冷鵝!無事か!」

───「うわっなんや、冷凍倉庫かこの室温…!」


血相を変えた猛雪と、血まみれでボロボロの風鷲が部屋に駆け込んできた。


「も、猛雪…?」

「このゴリラが俺を叩き起こしにきたんだよ!血まみれだったからビビったが…って、そんな話は後だ!このままじゃ全員凍りついちまうぞ!」


猛雪の声に、イグニスは我に返ると、猛雪の横に立っている血だらけの風鷲の方を見て…


「…ふぉんじゅー・・・・・・、いきてたの…よかった、ほんとによかった………」

「おう勝手に殺すな、この程度ワシにかかりゃヴォエッゲッホゲホ、ハハッ元気な吐血やなぁ」


風鷲は明らかに無事ではないレベルの重傷ではあったが、今だけはその強がりに感謝する。風鷲が殺されてはいない事を知ったイグニスは…安堵したのか、冷気を徐々に弱めていく。


「………っ、しぶといな、しんでなかったのか」


しかしそれは、凍結拘束していたフレアが再び自由になるということ。ただ…最初こそ不意を突かれて襲われたらしい風鷲も、目の前の子供を捕らえるだけならば容赦も躊躇もない。2mを越す大柄な風鷲は、床を力強く蹴ると1歩でフレアまでの距離を詰め、フレアを羽交い締めにして床に転がった。


「ぐぅ…はなせ!このぉ!」

「離すかアホ!ガキンチョやけん大体の事は目ぇ瞑っとったが、他人を襲うっちなったら話は別や!大人しゅうせんかい!」


その間に、猛雪が俺っちの元へと駆け寄る。


「大丈夫か冷鵝!…うわ、エグ」

「ハハッ…これじゃ次のアイスショーは出られねえな、ゲホッ、ぐっ…」

「冗談言ってる場合か!雨燕が麓の街まで半鳥魔族に対応できる医者を迎えに行ってるから、それまで耐えろ!」

「俺っちは大したことねえって…待て、イグニスはどうした?」


痛む肩を押さえながら、慌てて部屋を見渡す。さっきまで俺っちの横に立っていた筈───と、イグニスがいた辺りに目をやって、思わず息を飲んだ。


「っおい、イグニス!うっ、痛…クソッ、おい、しっかりしろ…!」


イグニスはその場に吐血して倒れ、息も絶え絶えの状態になっている。顔は高熱が出ているのか真っ赤だったが、体は小刻みに震えている。やっぱり…大規模な魔力放出に小さな体が耐えられなかったんだ!


「冷鵝テメェは寝てろ!おい、イグニスしっかりしやがれ…冷たい、なんだこりゃ…氷みてーに冷えきってる、やべーぞ!」


猛雪に抱き起こされると、イグニスは口の端から血を流したまま、ぐったりと猛雪の腕に身を任せていた。それでも…うっすらと目を開けると、消え入りそうな声で呟く。


「───ごめ、なさい、おれのせいで、ふぉんじゅーも、れお、も」

「お前さんのせいじゃねえって、いいから大人しくしてな…痛ッ!俺っちは大したことねえ、そのうち治るさ…」

「ワシの事も気にせんでええ、こげぇな傷でワンワン泣くかっtyヴォエー!ハハッすまんのう冷鵝、部屋に血のアート刻んでしもうたっちゃ」

「お前さんはそれでポクッと死ぬんじゃねえぞ?怖えから…」


冗談が言えるなら、風鷲はひとまず大丈夫だろう。俺っちもなんとか致命傷は避けられてる、このまま回復すればイグニスも気に病まなくなる筈だ。しかし…あまりのショックからか、イグニスは猛雪の服に顔を埋めて嗚咽を漏らし始めた。


「ごめん、なさい、いたいおもい、させて…ぐすっ、おれが…おれがいなくなれば・・・・・・、みんな、もう、いたいおもい、しなくてすむよね…」

「おいバカなこと考えんじゃねーぞガキンチョ、テメェのせいだ何だかんだ言う奴がこの集落にいると思ってんのか?」

「だって、おれが、みんなと、なかよくしたから───れ、お───」

「おい…おいッ!まずい、意識が…呼吸も弱くなってる!しかもなんだよ、この冷え方は…!チッ…仕方ねえ、ちょっとリビング借りるぞ!このままじゃ最初にイグニスが死んじまう!」


猛雪は、少し頬を赤くしながらイグニスを抱えて部屋から出ていったが…ああ、成程。猛雪が何をやるつもりなのか、俺っちには察しがついた。

俺っち達だって、手足が鳥っぽいからってだけで半鳥魔族を名乗ってるわけじゃねえ。外部との関わりがあるから、一応服を着ているだけで…その下・・・には、保温性の高い羽毛をたっぷりと蓄えている。

そんなだから、バラされて・・・・・羽毛布団やら羽細工やらの材料・・にされた同胞も少なくはない。俺っち達が種類もバラバラな数体単位での集落を形成しているのは、まとめて捕獲されて一網打尽…なんて末路を避けるためでもある。

少し脱線したが…猛雪シロフクロウは、イグニスを直接羽毛で温める・・・・・・・・手段を取るつもりなのだ。人間の生身…程ではないにしろ、俺っち達にとっては素肌、敏感な弱点を晒すに近い感覚。背に腹はかえられぬ状況でなければ、積極的に使いたい手ではない。


───「イッテ!ファスナーに羽毛引っかけた!クソッ!」

「お?ワシも行っちゃろうか?」

───「テメェと抱き合うなんざ死んでもゴメンだ!いいからテメェはフレア抑えてろドアホ!」

「酷いの~…オ"エ"ッ」

「いやそんな状態であっち気にしてる場合かよ…定期的に血ぃ吐きかけられるとか猛雪も泣くわ…いてて………」





───そうして朝方、夜目が利かない中ボロボロになって山道を降りていった(飛ぶと岩盤激突や墜落の危険があってなお危険だったため)雨燕によって、俺っち達を治療できる医者と…フレアの魔力を抑える拘束具が到着した。医者は猛雪が保温してなんとか死の淵から守り抜いたイグニスにも、精神安定に使われる薬を与えて魔力の流れを正常にし、イグニスもなんとか危機を脱した。


血だらけ&結露でメチャクチャになった俺っちの部屋は、ジェンの計らいで麓の街から大工の一団が訪れ、破壊された風鷲の部屋共々リフォームが行われた。

俺っちと風鷲は数週間の安静が必要とは言われたが、大きく切開するような処置にも至らず、化膿などの二次汚染にも見舞われることなく回復に向かっていた。

数日して先に回復したイグニスは、毎日のように俺と風鷲を半泣きの顔で見舞いに来た。まともに動けないせいで、イグニスのスケートを見てやるのも暫くはお預けだ。とはいえ…ただ単に滑るのを見守るだけであれば、猛雪や雨燕、それに時折帰ってくるジェンが監督してくれているらしかった。有難い、芸ってのは磨くのを止めたら途端に曇り出すものだからな。


そして、フレアは…此処に置いておくには危険だと判断され、魔界本部にある魔界監査官の預かりとなった。傷害には至ったが殺害については未遂ということ、俺っち達がおおごとにするのを望まないと口添えたこと、それに…まだ子供ということで、"天獄・・"送りにならなかったのは有情だと思うべきだろう。


そんなある日の早朝───猛雪が慌てて俺っちの部屋に駆け込んできた。


「お、おい冷鵝ッ!」

「どうしたよ、そんなに青ざめて」

「イグニスの奴───いなくなった・・・・・・

「…は?それどういうこった…いてて」


傷は塞がったが、まだ痛みの残る体をなんとか起こすと…猛雪は1枚の紙を押し付けてきた。


「あいつ、こんなモン置いて…集落を出ていっちまった」


それは、イグニスがたどたどしい文字で綴った…謝罪文・・・だった。



"レオ、モンシュエ、フォンジウ、ユイエン、ジェン

ごめんなさい。おれのせいで、たいへんなことになりました。

いたいおもい、くるしいおもい、たくさんさせてごめんなさい。

いっぱいあそんでくれたのに、いっぱいおせわしてくれたのに、

なにもかえせなくて、ほんとうにごめんなさい。

たくさんのめいわくをかけました。

いっぱいほめてくれたことは、ぜったいにわすれません。

だけど、ここにいたら、またフレアがくるとおもうので、

おれは、ここからはなれます。ごめんなさい。

いつか、かならず、おんがえしにきます。

べんしょうも、かならずします。ごめんなさい。

いままで、ありがとうございました。

みんなのことは、いつまでも、だいすきです。


イグニスサルヴァトーレ"



───たかだか6歳にもならない子供が、ここまでたくさんの"ごめんなさい"を手紙に書くなんて。しかもその紙は、涙だろうか濡れて滲んだ跡が幾つもあった。


「…猛雪、これはいつ…」

「昨日の夜だよ、あいつ俺以外が夜目利かねえの分かってて、俺が一瞬目を離した隙に出ていきやがった!バカが…あいつが出ていく必要なんてなかったのによ」

「捜索願は!?まだ5歳の子供だぞ、何があったっておかしくは…!」

「分かってる、ジェンが魔界監査官に連絡はした!だが、本部が俺達の訴えをまともに扱ってくれるかは…」

「クソッ、何かあってからじゃ遅いんだよ!気にしなくていいって何度も言ったのに、なんで…」


なんで…か。言いながら、俺っちも薄々は分かっている。

イグニスは他人の痛みに敏感な性格だった。それが、間接的とはいえ自分が引き金になって他人が傷ついたことで、イグニスも酷く心に傷を負ってしまったのだろう。そもそも恩だとか迷惑だとか、本来ガキンチョの思考にはないノイズ・・・が、ひとりでにイグニスの首を絞めていた。今回の事で、"一緒にいる相手に危害が加わるぐらいなら"と考える決定打になってしまったのだろうが…


「…バカなこと考えてねえだろうな、あいつ…ここから出ていくだけじゃなく、命まで絶とうだとか…あーもう、気になって原稿どころじゃねーよ!最悪だ…俺が目を離したせいだ………」

「落ち着け猛雪!そんなことしたら、それこそ俺っち達を悲しませるってイグニスも分かってるはずだ…俺っちとお前さんは、アイスショーや原稿持ち込みって理由をつければ、まだ魔界中央に行く理由がある。そのついで、っててい・・で探りを入れていこうや。それで、もしイグニスを見かけても…力ずくで連れ戻しても、多分逆効果だ。いつでも帰ってきていいから、って説得していくしかねえ。ひとまずフレアは魔界監査官預かりになってるんだから、今度こそ簡単に抜け出すことはできねえだろうし。可哀想ではあるが…あれほど攻撃的になられちゃ、俺っち達じゃ対応もできねえからな」

「…バカヤローがよ」


猛雪はその場に膝をつき、頭を抱えて踞ってしまった。





───そうは言っても、魔界の国土面積は天界のそれに比べると圧倒的に狭い。というか、一般の魔族がウロチョロできる場所が少ない、と言うべきか。

イグニスは魔界中央の貧民窟に身を隠していたらしく、見つかるのにもそう時間はかからなかったが…やはり、発見者のジェンによる集落に戻らないかという提案には首を縦に振らなかったらしい。やむなくジェンは自分の部下に協力を要請し、最低限の身辺援助と警備を行っていたが…ある時を境に、イグニスは姿をくらませてしまった。

次にジェンがイグニスを発見したのは、それから約2年が経過した頃。8歳になり、イグニスの情緒が落ち着いた頃合いを見計らったジェンは、密かにイグニスに連絡用端末を持たせた。これでなんとか、俺っちもイグニスと再び連絡を取れるようになった。少し大人びた顔立ちになっていたイグニスは最初こそ、画面越しの俺っちに謝ってばかりだったが…次第に"恩返しと贖罪は行動で示す"という考えにシフトさせることに成功した。

ただ───それが遠因になったか、この頃ジェンは魔界本部による不当な拘束を受けることになる。だが…その話はまた別の機会にするとしよう。


俺っちが言えるのは、俺っち達はガキンチョの頃からイグニス達を知っているし…だからこそ、出会ってから15年近くが経った今。


───今までになく最悪の事態・・・・・が起きようとしている、ってこった。

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