第2話    「合格か不合格か否か怯える河童」

 ビルのエレベーターに乗って、最上階である10階の社長室へと向かった。緊張しながら、乗っていると10階に着いた。

「じゃあ、ここで待ってて。話をしてくれるから。」

そう言うと、社長室へと入っていった。

5分経過

「・・・」

10分経過

「大丈夫かな・・・、九尾先輩・・・・」

15分経過

「やっぱり、ダメだったのかも。まあ、急に押し掛けてしまったのだから、当然か。もう、待っててもしょうがないから帰ろうかな。」

思った時だった、社長室の扉が開くと、九尾先輩が出てきた。が、表情が暗かった。

「先輩やっぱり、ダメですよね?」

「・・・」

「先輩?」

「河童くん、社長が許可してくれたよ。」

「ほ、ほ、本当ですか?」

「本当だよ。」

僕は、心の底からホッとした。ダメかと思っていたから安心した。

「今からで申し訳ないんだけど、社長と話してきて。私、仕事に戻っちゃうけど、頑張って。」

と言うと、去っていった。

コンコンコン

「失礼します。」

「どうぞ。」

扉の向こうから野太い声がした。この、扉を開けたら始まると思ったら、なんかゾワゾワしてきた。

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