始まりの魔法5

深夜、桃花が眠りについたあと、オレは今日の事について考えていた。


話の違和感の正体は多分(魔法と魔力)だ。

最初桃香はオレが念じれば魔法が多分使えると言っていた。

だけど、その後は魔法について詳しく話さないし、真一の協力が必要だと言い出した。

魔法の話に一貫性がないのは確かだ。

「最初に桃花の話した事が本当で、もしかしてオレが念じるだけで魔法が発動するのか?」


試しに今オレが一番したい事を念じてみる。

「桃花抜きで真一と話したい、真一に相談したい」

そんな事を考えながらオレは眠りに落ちた。


次の日、目が覚めるとオレの意識は桃花ではなく真一の中にいた。

「これが魔法なのか!」興奮と感動が俺を襲った。

このまま真一の中に潜んで、一緒に登校する桃花(正樹)の様子を少し観察してみよう。

オレが存在しないことで桃花に何か変わった動きがあるかも知れない。



朝、正樹の部屋「ピピピピ、ピピピピ」いつものアラームが鳴る。

桃花はいつものように寝ぼけた感じだ、だが、スグ異変に気が付き動揺し青ざめる。

「私の中に兄貴がいない...」

桃花の喪失感と絶望感は正樹が思う20倍はある、

布団を頭から被り、ベッドから起き上がれない状態になってしまった。

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