11/5 旅


空からドローンを飛ばし、あたりを偵察させる。

今日も暴君が街に出て、生首を探している。


私はこの塚を守るように言いつけられている。

現代によみがえった生首たちを守るために、地下生活を強いられている。


首塚が破壊されたのは必然である。

彼らが現代によみがえるために、必要な犠牲であった。


彼らは非常に弱い。反撃する術を持たない。

頭を割られたら一撃で死ぬ。


だから、彼らを守る守護者が必要になる。それが私だ。


「今日はどうだった?」


私はドローンが写した映像を確認する。

不審そうな動きをしている町の人が何人かいる。


首塚周辺をうろうろと探し回っている。


持ち去られた生首の手がかりを得ようとしているのだろう。

彼らは外に出ないから、いくら探しても無駄だ。


「おそと」


「だしてー」


彼らは町の人間だったから、外に興味がある。

幸い、手足がないから扉を開けることはできない。


私は急いで中に戻った。

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