応援コメント

第5話 失望の青年」への応援コメント

  • 初めまして。
    この度は『自作品への意見や提案がほしい方へ』企画にご参加いただき、ありがとうございました。主催者の島流しにされた男爵イモです。

    現時点で公開されている内容は、一通り拝読致しました。
    設定や物語の構成が、斬新な作品だったかと思います。毎日失われる少女の人格や『彼』の存在、外の世界の謎など。最初は連作短編集かと思いましたが、話はしっかりとつながっており、少しずつ物語が展開されていた印象です。素材にはオリジナリティがあるので、あとはそれを有効活用できるかが物語の面白さにつながってくると思われます。

    気になった点は一つ、作品の展開についてです。
    本作の最大の欠点ともいえますが、展開される物語があまりに抽象的です。本筋らしきものが見当たらず、どう読み進めていけばよいのかわかりません。謎を用いて物語を読者に追わせるのは構いませんが、物語のすべてが謎では本末転倒です。挿絵付きの小説でたとえるのなら、「絵は面白いのに、本文の言語が読めない」という状態です。設定が斬新なだけに、かなり惜しいことをしているように見受けられます。

    謎は、本筋がわかっているからこそ価値を見出せます。推理小説の場合、謎を解決するために探偵や警察が事件に挑むといった風に。本作においても、「誰がなにをする話なのか」は序盤で明かすべきです。少女が外界を理解していくことを主軸にされるのなら、少女の心情をさらに掘り下げて、背景や動機を詳しく読者に伝えることを意識してみてください。そうすれば読者は少女に感情移入しやすくなり、物語の方向性を掴むことができます。

    以上になります。
    少しでも、作者様の創作活動のお役に立てたのなら幸いです。

    作者からの返信

    早速ご返信いただきありがとうございます。
    言語化に悩んでいた問題を明確にして頂けて道が開けた思いです。
    本筋をどこまで出せば伝わるかをコントロール出来ていなかったので、本筋を全面に押し出すべきか、必要最低限を最大限に表現すべきか、あらゆる可能性を考慮したうえでベストな答えを導いていきたいと思います。

    改めまして、批評頂きありがとうございました。

    編集済