第11話私たちの終末日和番外編
「くそ、また、俺様の負けかよ・・・・・・」とある廃墟の雑居ビルで
男の声が木霊する。「もう一勝負だ」「まだ、やるんですか?
ザイオウさん」ザイオウは、指を一本立てて、部下にもう一戦を
申し込んでいた。昨日の出来事である。かつて商店街があった。
場所を襲撃し、あらゆる食料を強奪した。ギャング集団たちは
二人の少女との仁義なき。ババ抜き対決に敗北して、せっかく
奪った。食料を返し、新たなアジトをこの雑居ビルにし、その
ボスである。ザイオウは、ババ抜きの特訓をしていた。
「ザイオウさん。これで、通算100敗目ですよ?」
「あぁ、そうだ。だから、もう一戦するのだ」「まさか、あの
ザイオウさんが、ババ抜きが弱いなんて・・・・・・」最強の男と
して。降臨していると思っている覇王ザイオウは、ババ抜きが
弱かった。この終末世界を己の拳で生き残ってきた。覇王は
それが悔しかったみたいだ。「さぁ、俺様が直々に、トランプを
切るぞ」ザイオウは、トランプの山札を切る。(切るのは、めちゃ
くちゃうまいんだけだなぁー)周りのしたっぱが、心の中で呟いた。
「さぁ、はじめるぞ。ババ抜き特訓を」豪腕に手札から、同じ数字の
カードを中央に捨てる。「俺様は、5枚だ」「自分も、5枚っす」
「俺は、6枚です」「自分は、4枚です」「じゃあ、お前から半時計
周りで始めるぞ」ここに、101戦目のババ抜きが開戦された。
その数分後。「くそーまた、俺様のまけかー」己の残った。
手札を机に叩きつける。「なぜだ。なぜ、俺様はこんなに、ババ抜きが
弱いんだー」叫ぶ。ザイオウを宥めようとする。したっぱたち。
「大丈夫ですよ。ザイオウさん。ババ抜きは、運が左右する。
ゲームっすから」「俺様には、運がないといいたいのか?」
「いえ、そんな事はありませんよ。ザイオウさんは、この終末
世界を統べるお方です」「そうだ。俺様は、この終末世界に
本当の自由を運ぶ男だ」壮大な、己の願望を言葉にだす。
ザイオウは、先ほど捨てた。自身のトランプを拾い。そこに
描かれている。ババの絵を見つめる。「俺様が、負けたのは
初めてだ」「そうですね」「しかも、あの少女二人に、俺様は
敗北の烙印を刻まれた」それは、少し大袈裟ではないですか?」
「そのぐらい。悔しいのだ。俺様はー」「はい」ババを見つめる。
ザイオウは、強くババのカードを握り閉める。「俺様は、どんな
勝負にも負けない。強い男になる。そして。この終末世界に自由の
世界を作り出す。ために、決して敗北してはならない」
「はい!ザイオウ様」したっぱたちが、一度に声を被せる。
そして、ザイオウは、立ち上がり。ババを握り締めた。手を
天井にかざす。「我の名は、ザイオウ。この世界に本当の
自由を与える。覇王になる男だー」「「おぉーザイオウさんー
かっこいいっすー」「その為には、勝ち続けないといけない。
貴様らー。あのお嬢ちゃんたちを探してこい」「「はい」」
「待っていろ。お嬢ちゃんたち。このザイオウに泥を着けた
事を後悔させてやる」握り締めた。拳を今度は、前にだし。
再び、座る。そして、ふにゃふゃになった。ババを他のトランプに
戻し。再び、トランプの山札を切る。「さぁ、もう一戦しようか」
そう言って、102戦目が始まろうとしていた。この第二次仁義
なき。ババ抜き対決が訪れるのは、当分、先の話である。続く
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