第5話ルンちゃんとの出会い2
かつて、商店街があった。この場所で、たった一本の焼き鳥を
欲しさに。少女の聖域を、知らない男に奪われようとした。まぁ
私も知らんふりをしていたけど。そんな時に、彼女が私の前に
現れた。透き通る銀色の髪を靡かせ。颯爽と私の後ろを取ろうと
した。男を捻じ曲げる。「かわいい・・・・・・」思わず、そんな言葉を
発するほど。今、私の目の前にいる。この美少女に、私の目は
奪われた。「おいおい。何だよ。俺の後輩に何をしやがる」男が
謎の美少女に問いかけた。謎の美少女は、まるで雪女の吐く
氷の息を相手に吹きかけるように、男の問いに答えた。
「あなた達が、いけないですよ」「はぁ?」「腹を空かせた。少女を
捕まえて。『食べ物を恵んでやるから。俺達と楽しもうぜ』なんて
下心を丸出しにしている。卑怯者を成敗しているです」なるほど
要するに、私をこの男共から助けようとしていたのか。謎の
美少女を質問の答えに、ポカンとした表情で見つめる。男は
なにやら慌てた手振りで、口を開く。「ちょっと待ってくれよ。
それは誤解だ」「誤解?」「俺達は、ただこのお嬢ちゃんと
一緒にババ抜きをしたくて・・・・・・」「はい?ババ抜きって・・・・・・
あのトランプのゲームの事ですか?」「そうだよ。俺とそこの
俺の後輩とお嬢ちゃんと一緒に、ババ抜きをしたくて・・・・・・」
あぁ、どうやら。私も勘ちがいしていた。私も、てっきりそっちの
方じゃないかと思っていた。私が胸を撫で下ろすと、謎の美少女が
もう一個。男に質問をした。「では、この少女の後ろに回った。
この男は、一体。何をしようとしていたのか?答えろ」私の背後に
回った。今、倒れている。男の行動を詰問をした。「あぁ、だから
お嬢ちゃんに、一緒にババ抜きをやった後に、お礼として
うちの店の惣菜をお嬢ちゃんに、あげようと、先に後輩に見繕うとした
だけだよ」「はぁ?」「うちの店。お嬢ちゃんのちょうど真後ろの方に
あるから」そう言って、男が私の後ろに指を指した。指した指の先には
確かに、惣菜屋があった。かなりボロボロだけど。「そうか・・・・・・それは
すまない事をした」謎の美少女は、男の言葉を聞いて。自身の過ちを
謝罪した。その謝罪の姿も可愛いかった。「先輩。許してあげましょうよ」
「あぁ、お兄さん。起きたよ」倒れていた。男が、ゆっくりと起き上がり。
もう一人の男に声をかけた。「お前、大丈夫なのか?」「はい。それより
先輩。俺達も誤解を招くような言い方をするから、こう言う事になるです」
「そうだな。すまないな、お嬢ちゃん。お詫びに、この焼き鳥やるよ」男は
私になぜか、謝罪をして、私に手に持っていた。一本の焼き鳥を差し出した。
「あっ!これは、どうもすいません」それで、私もなぜか男達に謝った。
その場の空気で、何となくに。「じゃあ、やりますか。ババ抜き」
「えっ?今から」「だって、最初からそう言う。約束でしょ」
「まぁ、そうだけど・・・・・・」私は、男から貰った。一本の焼き鳥を
一気に喰らい。わき腹に、両手をかさね。男達に、こんな言葉を
かける。「こんな、終末世界だもん。終末だけど、楽しもうぜ」
キラキラと真っ白い歯を見せながら、私は笑う。私の笑顔を見て
男達は、互いに顔を見合わせ。一呼吸吐き出し。口を開く。
「よし、やるか。ババ抜き」「うす、先輩やりますしょ」たかが、ババ抜きで
こんなにはしゃぐ。大人を見れるのは、この世界が終末なったからだ。
「あっ!あなたも、一緒にやろう。ババ抜き」「私もですか?」私は
謎の美少女も一緒にババ抜きに誘った。「私も、一緒にやっても
いいですか?ババ抜き」先の早とちりなこうどうを気に病んでいる
みたいだ。「三人で、やるより。四人でやった方が盛り上がるでしょ。
ねぇ、おじさん」私は、男達を向かって笑顔で聞いてみると、男達も
首を縦に振り。「あぁ、そうだな。四人でやった方が盛り上がるよな。
なぁ、後輩」「うす」男二人も先ほどの事なんて、気にしていないようだ。
てか、どんだけ。ババ抜きやりたいだよ。この男二人は。その言葉を
聞いて。謎の美少女も私達の方に近づき。「じゃあ、遠慮なく」と言って
一緒にババ抜きをする事になった。それから、辺りが真っ暗闇に
なるまで。四人で、ババ抜きをやりまくった。ちなみに、私は、全然
勝ってなかった。悔しい。続く
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