第4話ルンちゃんとの出会い1

 私が、ルンちゃんに出合ったのは、地球に隕石が落ち。

 世界が終末を迎えてから、三ヵ月後の事だった。

 私には、何もなかった。夢も友人も家族も希望も

 何もかもない。この世界が終ろうが、私にはどうでも

 よかった。そう、今日のご飯だけあればそれでよかった。

 日本に隕石が落ち。高いビルも粉々に粉砕されて、何も

 残されていない。東京の土地で、私は食べられそうな物を

 探していた。「はぁー何にもないなぁ・・・・・・」朝から、歩き

 探しても、パン切れ一つもない。「やっぱ、昨日のコーン

 スープ。少し、残しておけばよかった」昨日、機能していない

 自動販売機で、見つけた。缶のコーンスープ

 をゲットしたけど。何も考えずに、その日の内に飲み干してしまった。

「はぁー。少しは計画的に生きようぜ。私さぁ・・・・・・」私は、自分の

 無計画な生き方を恥じた。「まぁ、しょうがないか。考えるより

 まずは、行動あるのみ。私は、この終末世界を生きる」この

 ポジティブな性格にいつも助けられている気がする。私は

 食べ物を求め。かつて、商店街があった場所にたどり着く。

「ここだったら、何か食べ物があるかもしれない」空腹のお腹を

 右手で、押さえながら。私は、かつての商店街を歩く。

「何か、何か、食べ物はあるかなぁ・・・・・・」あたりを見渡し。

 食べ物を探す。まるで、サバンナの大地で、ライオンの残りを

 貪る。サバンナの掃除屋ハイエナのような眼光をしていた。

 食べ物を探す。私の目の前に、二人組みの男が立ちふさぐ。

「よぉ、お嬢ちゃん。なにをそんなに、探しているのかな?」

 一人の男が、馴れ馴れしく話しかけてきた。「みりゃ、わかるでしょ。

 食べ物を探しているの」「そうか。食べ物を探しているのか。ここは

 昔、地球に隕石が落ちる前は、都内の中で一番。美味しい

 惣菜屋があってさぁーお嬢ちゃんにも食べさせてやりたかったなぁ~」

 そんな昔の話をされても、困るけど。言い返すのも手間だと思い。

 私は、心の中でつぶやいた。「それでさぁ、たまたま。俺達、こんな物を

 手に入れてよ」男の手には、一本の焼き鳥が見えた。「や・き・と・り

 そんな物。どこで、手に入れたの?」食い気味に聞く。私を見て、

 二人の男がニヤリと歯を見せる。「いや、実は、俺ら昔この商店街で

 お惣菜屋をやっていてさぁーまだ、店には少しだけど、食材があって

 二人で、食べようとしていたら。お嬢ちゃんが、あまりにも辛そうな

 表情で、ここを彷徨っていたからさぁ、よかったら俺達のこの焼き鳥を

 お嬢ちゃんにあげようかなと思ってよ」「それは、それは、何てイイ人たち

 なんだ。自分らの事で精一杯なのに」いいって、そんな事を思わなくって

 でも、この焼き鳥をやる。代わりに、俺とやらしてくれないかな?」

「何を?」まぁ、だいたいは想像できるけど。私は、何もわからない。

 穢れを知らない。少女が言いそうな事を言う。「何をって・・・・・・

 そりゃまぁ、やる事って言ったら。アレしかないでしょ」「アレって?」

「アレは、アレだよ」「だから、アレって何よ?」自分でも吐き気がする

 やりとりだ。まぁ、しょうがない。今は、目の前の焼き鳥が食べれば

 それでいい。だから、ここは何もわかっていないフリを続けよう。

 そんなやりとりを続けていると、もう一人の男が姿を消しっていた。

 こりゃ、後ろから襲う気だな。私は、覚悟を決めて、一度大きな

 深呼吸をした。こんな下心丸出しの男たちをするのは、正直イヤだけど

 せに腹は変えられない。意を決して、私は男に言葉を返そうとした。

 その時だった。私の後ろから、男の「うぁぁぁ」と呻き声が聞こえた。

 その呻き声を聞き。私は後ろを向く。私は、その光景が今でも忘れることが

 できなかった。「一人のか弱い。少女を相手に、卑怯な交渉する。ゲス野郎どもが」りんとした。綺麗な声が、私の耳を通過する。そう、これが私とルンちゃんとの出会いだった。

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