第2話 冬

校長の長い話が足先を凍えさせる


授業中に飴を舐めたい喉が痛い


自転車は手と耳が痛い


通勤通学が暗い

帰りも暗い


惑星と月だけの夜空


塾の自習

コンビニの肉まん


星を見上げる


古文の孤非で恋を知る


のどのイガイガのど飴


カイロは必須


寒い寂しい、風を独り受ける


春の別れは手に掴めるほどに分かる


春の出会いは分からない、卒業式後に受験とかイミフ


浴室から出ずに体を拭く


寒くて起きる


雪が降る


葉が落ちる樹氷が映える


毛布をかぶる


寝るときは、子のあし、挟んで温める


雪タイヤに履き替える


吐く息が白い


明けの明星


朝日の暖かさを知る


手がかさつき、逆むける


こたつアイスは最強だ


人生ゲームのすごろくはじいちゃんの家にある


田んぼの霜が面白く、靴をぐしょぐしょにして帰る


みかんで手が黄色い


お年玉は親が預かる


学校の朝顔トマトが枯れ果てる


極寒の気狂いつつじの一輪咲き


腐葉土で葉脈だけの葉を見つける


落ち葉の上、歩くとパリパリがフカフカだ。


粉雪が積もると瞳を輝かせ


粉雪を追いかけて風邪を引く


クリスマス会と忘年会は何度やってもいい


暖冬かアジサイの葉が緑


手がかじかむ、缶コーヒーは最高だ


子供の水筒にお湯いれ湯たんぽバスを待つ


悪い子にサンタは来ないと脅迫する


あかぎれが痛い


ゲームすな、意地でも外でゲームする


赤白緑がクリスマス


ピザとコーラが最高


プレゼント探せど売り切れ困り果て


梅のつぼみが微かに色づく


山茶花の赤い花びらが舞い落ちる

赤いじゅうたんに葉の緑が映える


凍てつく手を湯につける

爪がもげるような痛みが来る


粉雪が舞い視界を塞ぐ


積もる雪道を譲りながらすれ違う


布団に顔を入れると息で温い


暖かい飯とフロが恋しい、今日は夜勤


布団の中でじゃれ合うのが楽しい


シャワーをいくら暖かくしても、朝別れが辛い


ソシンロウバイの黄色い花、葉がない枝と、白と青の背景が合う


斎場の駐車場から車が溢れる


正月に、遠い姉が来てくれて

あと何回会えるかね?

親とと聞くと、あんたやと

盆と正月2回なら、100回ちょっとやね

思わず手をとり、一年無事を感謝した。

親とはもっと短い。


終活の話を親から聞く、親戚が集まるのは正月しかない。


椿のつぼみ、数日、目を離すと大きく育ち、花びらの形がうっすらと分かる。

種ガラを子供がちぎり取り、堅さに驚き持ってくる。


夜勉強、ケトルで湯沸かし、マグカップ、卵と味噌とき、湯を注ぐ

かきたま味噌汁、腹に染みる


深夜のおもらし、子はシャワー、親はパジャマを手洗いし

2人で震えてお湯を待つ。


夕飯の魚のパックに水を張る

朝に取り合い溶けていく。

冷蔵庫の氷と変わらんのにね。


年が明けると梅が咲く


ぶら下がる、黒いザクロと花梨


2月に日が長くなる


冬山に登る

樹氷が煌めく


山頂で食べるカップラーメンは旨い

ハシが持てないフォークいる。









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