第15話 『刻印の刃』

応接間のドアにノックが響く。

「失礼します」


そこには神妙な面持ちで入ってくるエリーがいた。


「エリー、もう大丈夫なんだね。」


声を掛ける僕の方を一目見やると、ギルド長の前に歩み寄り片膝をつくエリー。


「ギルド長、この度は申し訳ございませんでした。サーバス師匠に置いてもご心配をおかけし、誠にお恥ずかしい限りです。」


「よいよい、ワシらの見立てもズレておったようじゃし、エリーの勇猛な様子もジンから聞いておる。こちらこそすまんかったのう。」


「いえ、サーバス師匠の弟子でありながら自惚れておりました。未熟である私なのですが、お願いがございます。ジンと、、、ジンとパーティを組む許可をお出しくださいませんでしょうか!」


!!

なんだって?!パーティ?許可?なんのこと?


「ふむ、悪くないのぉ。サーバスよ、どうじゃ?」


「今回の件でエリーも自分を理解し成長が認められますし、良いのではないでしょうか。」


「そうか、ジンはどうじゃ?」


どうじゃって、言われても、、、

エリーは、、、頷けって顔してるなぁ。。


「はい、、僕で良ければ。」


「ふむ。それでは認めよう。受付に書類の提出とパーティ名の登録をしておくのじゃぞ。」


後から知ったが、パーティの結成にはギルド長、副ギルド長のサインが必要らしい。

さらにパーティ名とリーダーの登録も。どうやらパーティでなければ受けれないクエストもあるらしい。


受付でエリーと相談しながら書類を書く。

「パーティ名はもう決めてるからね。」

とエリーがサラサラと書き込む。


【刻印の刃】


「え、コレでいくの?」


「私があの丘で倒れてる時に、ジンのレイピアの刻印が光って炎を纏ったのが見えたの。コレしかないわ。」


エリーの目には決意の光のようなものを感じた。


「頼んだわよ、【リーダー】!」


リーダーも僕ですか。


受付の猫耳お姉さんに提出し、無事に登録完了となった。


パーティとなったからにはとエリーが馬車の購入を提案してきた。

「遠征のクエストもあるし、必要になるわよ。」

「なるほど」

とまあ、購入の方向で決定したのだが、そろそろお昼だ。


「まずは腹ごしらえでしょ、ウィッチズサパーへ行こう。」

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