第14話 300年前の反逆者
「コレが今回の報酬じゃ。」
ギルド長の声と同時にサーバスさんが応接間のテーブルの上にメロンほどの麻袋をガチャリと鳴らし差し出した。
「コレは、、、多くないですか?」
「まぁ、今回の緊急度と重要性、活躍に関して言えば少ないくらいじゃがの。コレでもあの戦闘後の洞窟前の整備費用は差し引いておるぞ。ほっほっほ。」
さすがにやりすぎたのか?
「あ、ありがたくいただきます(汗)」
「受付の窓口で預けることもできるぞ。身分証で出し入れ可能じゃ。」
銀行業務までやってるのか。ギルドは侮れない。。
そういえば気になることがあった。
「ギルド長、【バルマス】という言葉に聞き覚えはありますか?」
「バルマス、、バルマス、、ん、サーバスよ!先代の残したあの蔵書を。」
「はっ。」
サーバスさんが埃に塗れた辞書ほどの厚さの本を持ってきた。
ギルド長はパラパラとめくりあるページでピタリと止まった。
「これじゃ、、バルマスはこの街にかつて実在した魔術師じゃな。魔術を熱心に研究しこの街の礎を構築したとも言われておる。じゃがこの男は魔力に魅了され過ぎたのか、この地に流れる魔力を使い魔界の門を開けようとしたのじゃ。」
「魔界の門?」
「じゃがの、此奴は300年前に門を開ける寸前で殺されておる。どうやらそれも「祝福持ち」にのう。」
「祝福の契!その祝福持ちの方はどのような方なのですか?」
「そこまでは記載がないのぅ。先日も話したが祝福持ちに関する情報はなかなか明るみに出ないんじゃよ。」
「そうですか、、、ワイトキングが死に際にバルマスの名を叫んでいたのです。」
「なんじゃと?300年前の反逆者の名を、、、。嫌な予感がするのぅ。何か分かり次第また報告を頼むわい。ギルドでも調べてみよう。」
「はい、分かりました。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます