流星や二つに割れぬものばかり

真っ暗な空に、すいと流れていく星。

白い線のように脳裏に残るそれが、黒板に引かれた横線のようだと思った。


どれだけ眺めていても、分母と分子は記されない。

夜空は広くて、横線からはとっくにはみ出していて、いつのまにか白い残像もなくなっていた。


空は割り切れない。

空だけじゃなく、この世には割り切れないことばかりである。

善も悪も、正も誤も、現も夢も、混ざり合っているのかも。

それでもわたしたちは、夢を叶えてくれるという流れ星を探して、また空を見上げるんだ。

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