第4話 レストラン

いつの間にか、あたしはレストランにいた。


店主さんは猫。

お客さんも全員猫である。

猫といっても、まるで人のように大きくて後ろ足で立っている。


「ここは猫のレストランか」


コト…

目の前においしそうな料理が置かれた。

置いた人を見ると、お客さんの1人らしい。


「これは私のおごりだ」


と、渋い声で言う。


「寒くなってきたからね…」


そう言うと、着ているコートの襟を上げ

入口のドアから出て行った。


「ふわぁ…うぅん」

朝起きると、夢だったことに気付いた。


そして台所に入り

うちの猫『メロディ』のエサを皿に入れて、前に置くと言った。


「これはあたしのおごりだ」


メロディがこっちを見て「にゃー」となく


「寒くなってきたからね…」


そう言うと、襟を上げる仕草をして

台所から出て行った。


リビングにいた兄の横に座っていると

エサを食べ終わったメロディが、兄のところにやってきた。


「お兄ちゃんの邪魔しちゃいけないよ」

「…シャー」

「うわ、おこった!」


あなたとは違うと言いたげなメロディであった。

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