誘いⅡ
「今度の連休久しぶりにみんなで集まらねー?」俺はつまらない講義を受けながら昨日電話で言い忘れたことをグループLINEに送った。
1番に返信があったのはイッチーだ。
「いいね!ちょうど暇してたし。カラオケ行って近況報告しない?」お前はとにかく田舎を抜け出したいだけだろ。と突っ込みたくなったが誘いに乗ってくれたことは嬉しかった。
次に返信があったのはニノだ
「ごめん!その日は彼女との記念日で…」
そんなことだろうと思った。ニノは俺たちより彼女を最優先する。(まぁ、そういうところも含めての良い奴だから全然いいんだけど)
「そっかぁー せっかく会えると思ったのに。」
「ごめんね〜 あ、最終日なら行ける 月曜日。」まじか。月曜日は俺にとって帰る日にするつもりだった。
「えー、僕月曜日は帰る予定…」やはりイッチーもそうだ
「俺もその予定だったけど…」俺は考えた。
4人で会えるなら大学の1日くらい休んでもいいか。
「一応空けといて。また考えとく。」そう打ち込みながら俺は待った。そう。毎回毎回嫌になるほど会話に参加してこないミムの返信を。
最後の会話から20分近く経った頃通知が1件届いた。
「俺は彼女候補探し行ってくる。」
俺は絶句した。多分他の2人もそうだ。
「何言ってんだ?」
「馬鹿なのか?」
「やめておけ、お前には無駄だ」
「なんでお前が上に立った言い方してんだよ」
などなど、突っ込みは永遠と思いつくのにまともな返信は思いつかない。
はぁ、俺はため息を吐きながら一言だけ返信した。
「どうせ無理だから俺たちのとこに来い」
他の2人からら文章としての返信はなかったがスタンプが1つずつ送られてきた。
「それな」 「そのとーーり」
やはり言いたいことは一緒なのだろう。
そこから次の日まで既読が3になることは無かった。
次の日になり俺とイッチーは個人で話していた。月曜日でも会うかについてだ。
正直俺は休んでもよかった。しかし真面目気質なイッチーはダメならしい。
「いや、やっぱり俺は月曜日には帰る」
こうなるとイッチーはめんどくさかった。もう説得は諦めてまた新しいタイミングを待つか。
そう思っていた時グループLINEに新たな通知が入った。
「月曜日なら行くで。」ミムからだ。
イッチーの説得に諦めかけてたのに…そう思いながら俺の中で月曜日に集まる決心が着いてしまった。
「よし、あの手を使うか。」俺はイッチーを参加させるため、ズル?と言われればズルかもしれない方法で呼び出すことに決めた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます