第4話 温室 生存の役には立たないけれど

 朝10時の植物園開園と同時に、俺とよーちゃんはチケットを買って中に入った。この植物園はメインストリートの左サイドがバラ園、右サイドが季節の花壇で、更に左右奥に進むとそれぞれ桜、梅、針葉樹と紫陽花、蓮・菖蒲、椿・山茶花、有用植物が植えられているようだ。植物園の中央は樹木エリアとカフェテリア・売店、それに温室がある。つまり、大通りを通って中央に向かい、温室を見た後カフェでコーヒーを飲んだりするのがベストだろう。

「花、まだ咲いててよかったね」

 よーちゃんがスマホのカメラでピンクのバラの写真を撮りながら言った。あとでインスタに投稿するのだろう。(俺達はお互いの趣味がほぼバラバラで、SNSでは繋がっていない。)

「ああ、うん……。今年は暖かいからね。前は二月に来たせいで、温室以外ほぼ何も咲いてなかったもんな」

 俺は相槌を打ちながら、相変わらず会社を辞めさせられた話をいつ切り出せばいいかに悩んでいる。

「あの時は二人ともうっかりしてたよね。でも二月も椿は綺麗だったよ。雪が積もっていい写真が撮れたし」

 喋りながらメインストリートを抜け、温室に入った。さっきのやり取りどおり、ここなら真冬に来てもカラフルな花が咲いている。逆に俺のように植物に強い関心のない客にとっては、いつ来てもあまり変化が無いように感じる場所だ。

 よーちゃんは赤や黄色の花の写真を撮っている。アナナスというらしい。

「これ、全部パイナップルの親戚なんだよ。ほら、あっちの木も」

 彼女が指差す先には、真っ赤なパイナップルのような果実が成っていた。これは面白い。俺もスマホを取り出して写真を撮った。折角なのでこのタイミングでよーちゃんも撮った。

「パイナップルって、棒に刺さった生首っぽいよね」

「……うっ、ふっ」

 昨日までの三日間の出来事を思い出し、俺は思わず笑ってしまった。そう遠くない内に自分がパイナップル人間になる日も来てしまうような気がした。

「ところで久弥人くみちゃんって、年末はいつから休みなの?」

「えっ!? ね、年末……休みは、えーっと、いつでも、良いよ」

 俺はしどろもどろになりながら答えた。

「そうなの? 去年は結局納期が間に合わなくなって三十一日まで仕事してたけど、今年は本当に大丈夫?」

 ど、どうする!? どうするって言ったって、いつまでも黙っておけるものじゃないが。どうする俺!

「その……別の意味で大丈夫じゃないけど……俺、会社、首になっちゃったから、時間だけは幾らでもある、よ……」

 真っ白になった頭で、気が付くと結局俺は無職になったことを正直に話していた。よーちゃんは目を丸くした、ように見えた。

「そうなんだ。……っていうかパワハラで日常生活困難になったりとかしてない? この先働ける?」

 俺の頭は引き続きショートしていて、暫くの間何を言われたのかわからなかった。やがて、よーちゃんが心配してくれているのだと気づき、涙が出てきた。

「う、うん……やばい感じのパワハラは受けてないから、大丈夫だよ。俺、資格とか持ってないから、ちょっと再就職に時間がかかっちゃうかもしれないけど、絶対どうにかするから」

 その後、カフェで俺はよーちゃんに会社を辞めさせられるまでの事情を話した。

 俺のいた会社の上司は、下請け先企業に無理難題を押し付け、競合他社についてあることないこと取引先に吹き込むなど、兎に角傍若無人だった。入社して間もなくそれに気づいたのだが、まずは黙って受け入れた。それがこの業界の常識かもしれないと考えたからだ。

 しかし、先月の半ばに幾らなんでもおかしいと感じる出来事があり、それを俺がうっかり取引先に喋ってしまったことで事業が立ち消えになってしまったのだ。その結果、俺は責任を負わされて退職を強いられた。

 俺が一部始終を話すと、よーちゃんは大方納得した様子だった。

「やっぱり会社で上手くやっていけてなかったのね。久弥人くみちゃん、会社の話になると表情が暗くなってたから、心配してたのよ」

「迷惑かけて、ごめんな」

「私は大丈夫! 次は久弥人くみちゃんと相性がいい会社が見つかると良いね。もし愛知で就活するなら、家に泊めてくれるように瑞樹兄にも頼んでおくからね」

「よーちゃん……」

 明日からまた再就職に向けて頑張ろう。よーちゃんが俺を応援してくれている限り、未来に向かう意思を捨てるわけにはいかない。


 こんなわけで、今日はだいぶ気分が軽くなって帰宅した。今夜は枕を高くして眠れそうだが、まずは配信だ。やるか。

「四日目の今日のゲームは『Blossom for him』です。タイトル画面に温室がありますね。花を育てるスローライフ系のゲームなんでしょうか。稲作がテーマのゲームが流行った時期を境に、農作業要素のあるゲームが凄い爆発的に増えましたよね。俺も火付け役のあのゲームはプレイしました。主人公が最初中々のクソガキなんですけどね、最終的に凄い成長しましたよね。田んぼ育てるのも楽しかったし」

 あのゲームについてはあまりにも流行ったために、他の実況者の間に埋もれてしまうことを懸念して実況配信はしなかったが、今までになかったゲームとして強く印象に残った。視聴者さん達も楽しんでいたらしく、暫くの間コメントが続いた。

「皆さんコメントありがとうございます。農業のあるゲームが沢山増えた今、何処で差が付いているか気になる所ですが、このソフトは花限定特化ということなんでしょうか。まずは進めていきましょう」

 ローディング画面の間も更にコメントが続いた。実に嬉しい。ゲームあっての青木久弥人おれ、視聴者さんあっての吾首おれである。

「『マイTea・ソ茶ー』さん、『と思うじゃん? ほぼ強制労働物語なんだよな』。『エリヤ』さん、『よくこの難易度で売る覚悟ができたよな』ほかの皆さんもコメントありがとうございます。難易度が高いんですね。強制労働ってどういうことだろう」

 最初に警告文が出た。このゲームにはショッキングなシーンが含まれるため、最初に表現の度合いを選択できるようになっているらしい。それはありがたい。

「えーっと、とりあえずは皆が安心して見られるように『Less Harsh』モードで行きます」

 俺は吾首あくびのアバターにサングラスをかけた。これは俺がネタバレ防止用途で映像にモザイクや白抜きの処理をする時によくやっている表現だ。

 さて、2Dグラフィックの画面上部に描かれた空は濃い灰色だ。鼠色というやつかもしれない。地上部分ではガスマスクをつけた人々が歩き回っているが、その仕草はのろのろとしている。杖をついた老人らしき人もいる。

「話の舞台は地域ごとの気候の差が強烈になった未来の地球、というと世紀末物のようですね。皆同じマスクをつけて工場や畑で働いていますね。で、この一人だけ服の色が違う女の人が主人公かな」

 農場で働いていた主人公サニーさんは、意外にも刑務所のような社員寮ではなく、温室までついた庭のある一軒家に帰宅する。と、思ったら、普通両親と子供二人程度で住む規模の家にはサニーさん以外に十人くらい住んでいる。すし詰め状態だ。家の内装もボロボロである。手入れをする余裕もなく、そこにある家が駄目にならない限り使い続けているという印象だ。

 主人公サニーさんは更に、タイトル画面にあった温室に移動した。

「ここで花を育てるんですかね。既に木が何本か植えられていますが元気なさそうですね」

 サニーさんは溜息を吐いた。マスクの口元も曇った。造りが細かい。画面が暗転し、モノローグが流れた。

『今日、政府から第五期生存都市計画事業の公示があった。あの人が残したこの家も、住めるのはあと三年だ。三年以内に、どうにかしてもう一度ここを花で一杯にしたい。』

 画面にはさらに、若い男女がひまわり畑を背後にお互いの腕を絡め幸せそうに映っている写真が表示された。サニーさんは中年の女性であるから、これはきっと彼女の若い頃の、「あの人」(おそらく夫)との思い出の写真なのだろう。

「今はもういない旦那さんとの思い出があるこの温室と家が、有無を言わさず取り壊しにされるってことですかね。それは辛そうだな」

 俺はそう言って次の展開を待った。画面が明るくなって……


 で、今日はここからか。もう驚かないぞ。

 手足を動かそうとしてみたが、何の感覚もない。予想はしていたが、また首から下が無いんだろうな。だけど、えーっと……ここ温室だよな。普通、首だけの奴がいる場所か?

 サニーさんは俺らしきものを見つめ、悲しそうに触れた。彼女の目に映っているのは……うわっ、なんだこれ!

「ア……」

 声にならない声が出た。今の俺は大まかに言えば中年男性の首なのだが、同時に植物でもあった。肌は茎ところにより葉、耳と鼻も葉、髪の毛は全部向日葵の花弁、口の中にある舌は太い根だ。

 ほぼ同時に視聴者さんからのコメントが届いた。

【『Bitter』モードだとすぐわかるんだけど旦那さんは……】

【おっと、その話は体験版終わるまではやめとけ】

 俺が選んだのは『Less Harsh』モードだった筈なんだが。それとも、あのモード選択はあくまでも「プレイヤーにとっての見え方」にすぎなかったということか。

「日が長くなって来たでしょう。春よ。といっても、ここはいつでも真冬みたいな気温だけど」 

 サニーさんはマスクを外し、困ったように笑いながら旦那さんの首に話しかけた。

「は……る……」

 とりあえず「春だね」という無難な返事を返そうとしたが、半分植物になった口では思うように喋れない。それでも奥さんは十分嬉しいらしく、頬までしっかりと笑って俺の首元の土に水をかけた。

 まだ世界観は十分呑み込めていないが、悲しい光景だ。

 サニーさんは今度はガラスの壁を見た。そして持っていたプラスチックの板切れで、穴を塞いだ。更に空の鉢に土を入れ、花の種を埋めて水を遣った。この部分だけなら、普通の農作業ゲームのようだ。

 サニーさんが出て行ったところで、再び視聴者さんからのコメントが届いた。

【『向日葵』は主人公の気力が回復する数少ない手段なので毎日話し掛けておくといいよ】

「『エリヤ』さん、またコメントありがとうございます。……えーっと、そうですね、この……えーと、向日葵? がキーアイテムっぽいですね」

 と、いうことは視聴者さんには俺(多分旦那さんの姿)が向日葵に見えてるのか。目を閉じて画面を確認すると、確かにそのようだ。

【旦那さんとの思い出が奥さんの力になる】

「そうなんだ。で……肝心の温室は今のところ、かなりボロボロですが、そのうち花で一杯になってくれるんでしょうか」

 だんだんコツが掴めてきた。俺の声は視聴者さんには普通に届くようだ。

【最終目的は向日葵畑なんだが、店に花の種も肥料もないから自分で全部増やすしかない。体験版は春の最終日までだけど、製品版でインパチェンスを植えると最初の夏に詰むか枯らすかになる】

 視聴者さんのコメントは、とにかくきつそうな印象を受けるものだらけだ。

「インパチェンスって確か、めっちゃ水やらないと枯れるんでしたっけ。この荒廃した世界、水が手に入りにくそうだもんな」

——そうだ。肥料も、土も十分ではないんだよ。希望は夜中にひっそりと咲くカラスウリの花のように朧げだ。

 俺の頭の中に、この首の本来の持ち主の声が響いた。

——あっ、どうも。

——初めまして。おれはラース、サニーの夫だ。君にはサニーがどう過ごしているか見る力があるんだろう? 暫くの間、おれに彼女の生活を見せてくれ。それと、おれの思い出話を聞いて欲しいんだ。なにしろ大変難しいゲームだからね、クリアを諦めるプレイヤーも多くて、寂しかったところなんだよ。

 この人、自分がゲームの登場人物だと把握してるんだ!? 俺は耳を疑った。といっても頭の中に直接響く声なので、耳の奴にとっては関知するところではないが。まあ、一々驚いてばかりもいられない。俺が現実を無視しようとしても現実は俺を無視してはくれない。

——わかりました。やってみましょう。

 いつもどおり目を閉じ、画面を見る。サニーさんは農場に出勤し、マス目に植えられたジャガイモの葉に水を遣っている。これだけ見れば典型的な農業SLGだが、その近くにいる監視員の姿と背後にある鉄条網がこのゲームの世界の不穏さを物語っている。

「昼間も農業だけど、こう監視されてちゃスローライフ感ないな。このジャガイモって、自分の収入になるのか? ならなそうだけど……」

【農作物、工場製品、全て国の所有物だ。労働者は対価として均一な賃金のみを支払われる。勤勉さへの報奨は無いが、怠慢であれば厳罰が下される】

 うわ、うわ、うわ。じゃあ、プレイヤーがどれだけ昼間に頑張っても効率よくゲームを進めることはできないんだな。

「『Dr.Aulacドクターオーラク』さん、コメントありがとうございます。まるで典型的な共産主義体制の欠陥みたいですね。これも気候が変動してしまった所為かな」

——そのとおりだよ。今から15年前だ。おれ達が家を買って、息子が生まれて間もなく、地球の気候は滅茶苦茶になり、社会は崩壊した。一握りの富裕層と各国政府から選抜された若者が「セカンドエデン」と名付けられた温暖な気候の土地に移住し、残りの人々は厳しい気候の土地に縛られ配給用の物資を生産するための労働を強いられている。

——そうだったんですね。それで、ラースさんはどうしてこんな姿に?

——15年前、気候の極端化に耐えきれず植物が大量に枯死し始めた。放置すれば気候の変貌は益々進むはずだった。そこで、この国は人間に植物の遺伝子を組み込み光合成人間を作り出した。人間の体温調整能力と労働能力を保持したまま二酸化炭素を吸引し酸素を放出する、おまけに食料を生み出すこともできる、国の役に立たない者を有効に活用しながらの合理的な生存策だと思ったんだろう。当時政治犯になっていたおれは、その初期の被検体になったんだ。成功すれば恩赦される約束でね。生憎組み込み手術は失敗し、首から上だけが生き残った。残りは腐って切り落とされたよ。

 どんどんとんでもない話が出てくる。おまけに、政治犯に「なっていた」という言葉が気にかかる。これもまた凄まじい経緯がありそうだ。

——大変な目に遭ったんですね。すみません、あまりのことで、これしか言えなくて……。

——そういうゲームだからな。おれ達の製作者は、色々話し合ってこの絶望的な世界を作ったようだ。先ほども言ったが、希望は朧げな花なんだよ。それじゃ、春の月が終わるまで、よろしく頼むよ。


 次の日もその次の日も、サニーさんは農場で働き、少ない給与で温室の修繕に使えそうな物を買い、日が暮れてから温室に来てラースさんに話しかけた。俺とラースさんはそれを見守った。日が経つうちに植物にもようやく芽が出た。ジニアとペチュニアだそうだ。

「ただ芽が出るだけでこんなに嬉しいことってあるんですね。明日から近所の家の花を見る目が優しくなりそうです」

 視聴者さんに向けての実況ではプレイヤーとしての俺が知り得ている情報を基に穏当な言葉を選んでいるが、ラースさんとの話はどれもショッキングで、怒りと無力感を感じるようなものばかりだ。

——手術を受ける時、おれは向日葵になることを選んだ。サニーとの新婚旅行の思い出の花だったからな。役人は渋い顔だったよ。「役立たずめ、食用にならない植物を選びやがって」、とでも思ったんだろう。もっとも、向日葵からは油が採れるし種は食べられるんだがね。あと、毎年夏になったら頭のてっぺんが咲くんだが、残念ながら体験版ではお見せできないな。

——それぐらい良いじゃないですかね、だって、会社が政府に従わなかったことでの社員全員見せしめ逮捕だったんでしょ?

——扱いは見せしめだが、正直、当時の社長の決断には腹の底から賛同していたからね。最初の日だけは、胸を張って留置所に入ったよ。

 サニーさんの昼間の生活にも、時々イベントは起きた。反体制的な人間が連行され(燃料は発電に充てられるため車は走っていない。連行は全て徒歩だ。)、光合成人間用の施設に送られるところを目撃して悲しんだり、同居人からラースさんについて、向日葵は育てても生活の役に立たないと言われたり。

——今では手術を受ける者がどの植物になるかも政府の役人が決めるらしい。その点だけはおれも幸運だったわけだな。舌が回らないのは、大変な誤算だったが。


 体験版の最終日の夜が来た。

「明日は『セカンドエデン』の子供達からの慰安訪問の日よ。アンデルに会うのは一年ぶりね。沢山背が伸びてると嬉しいわね」

 サニーさんはそう言ってラースさんの首を見ながら涙を溢した。

「ああ、じゃあ息子さんは世界全体から見たらこの世の楽園みたいなところで暮らせてるんですね」

 俺は少し安心した。とはいえ、それならご両親は一生強制労働でも満足すべきだなんてことは絶対にない。子供への愛情を盾に取るな。

——とんでもない、あそこは若者を洗脳し、「セカンドエデン」の外の者、とりわけ年寄りや反逆者を人とも思わない冷酷な人間に育て上げているんだ。

——えっ……。

【と思うじゃん?】

【この後のイベント、子から親への愛を全否定しすぎてソフトDL者の住んでる国によっては削除されてるんだよね】

 ラースさんの言葉とほぼ同時に、視聴者さんからも衝撃的なコメントが届いた。なんて世界なんだ……。

——サニーは変わってしまった息子を受け入れられないんだ。さて、春の月の間、おれ達の話に付き合ってくれてありがとう。


 画面左上の時計が12時に近づく中、画面は暗転した。そして俺は元の自分に戻ってきた。

「えーっと、皆さんコメントありがとうございました。中々衝撃が強いと言葉が出なくて、すみません。あれだな、昨日一昨日と、世の中良い方向に進んで来たとは言いましたが……俺が甘かったかも。何かのはずみで急に全世界規模で文明が衰退して、普通の人に政府だけじゃなく隣近所までが犠牲を強いる、どうしようもない世の中だって来るんですよね。自分がこういう世界に生きる羽目になった時、できれば弾圧する側にはなりたくないなってよく思うんですが、実際その場に立ったら覚悟を持てるかどうかは自信が無いです」

 ここで俺はなんとなく手で触れて、自分の首が繋がっていることを確認したくなった。よかった、

「それはさておき、こういう暗くて難しい話も色々考えさせられて俺は好きです。難易度が高いってコメントもいただきましたが、気合い入れて付き合う覚悟ができたら、その分記憶に残りますからね。ジャンルと世界観は変わりますけど、中学の頃に気に入ったゲームも話がシビアで難易度も高いゲームで、お陰で全然売れなくて500円くらいで投げ売りされてたんですけど、クリアした時の達成感凄かったです。それじゃ、また明日」

 配信を切った俺は、スマホを取り出してよーちゃんの写真を見た。そういえば自分の事はあまり考えてなかったが、配信に失敗したら俺もその内首の事故で死ぬってことだ。まさか会社をクビになっただけで済ませてはくれないだろう。今日は上手く喋れただろうか。残り二十六日、頑張らなければ。

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