嫌いな教室

「心優!」

後ろから声をかけられて思わず飛び跳ねる。

「なんだ。奏翔かよ」

「よっ!」

「心優は相変わらずだな」

「別に」

どうもこうもない。

「心優は女子に人気者だな。俺だってもてたいのに」

別にもてるとかどうでもいいし。

「興味ねえ。好きにしろ」

俺は冷たく解き放つ

「奏翔ーっ!」

友達だろう男子に呼ばれる

「じゃおれ行ってくるから!」

コソコソと俺を見ながら話す奴らが何人かいる。主に女子だ。

「慣れてきたとはいえかまびすしいな。」

ボソッと呟き俺は立ち上がる

「おい!おまえら!」

「はいぃぃぃ!な…。なんでしょうかっ!」

ビシッと立つ女子。

「さっきからコソコソうるせえんだよ!そんなに俺のことに用があるんだったら直接言えよ」

「す…。すみませんでしたあああ!」

「ったく」

俺は女子が昔から大きっっらいだ!

でも俺のことで騒がれるのはもっと面倒だ。

1時間目は数学だ。

ちっ。勉強めんどくせー。

キンコンカンコーン

4時間目のチャイムがなりようやく昼休みになる。

つまんねえ。能力でも使って遊ぶか?

いや、やめとこ。

能力を使ったことがばれるとまた母さんに怒られる

「おにぃちゃん」

ある女子がやってきた

「美唯菜!」

もちろん妹である美唯菜だ。

「あの兄妹本当に絵になるよね」

「ねえねえ。あそこ行こうよ」

あそことは第二休憩室か…。

第二教室は俺たちにとっての秘密基地の様なものだ

ほとんど生徒も教師も来ないから気楽に休める。

第二教室には既に彩陽が座っていた

「俺たちも能力の勉強しないとな。」

なんて彩陽が言う。

ああ、そうか。よく考えたら俺たちは普通の人間とは違うんだ。

それに母親が女神の生まれ変わりの影響でちょっと変わっていた。

別に俺は俺だし、今の自分に生まれたのは悪く思わない。

思ったって意味ないし家族に迷惑かけたくないし。

校庭は楽しそうだな。

美唯菜は行く途中で友達に呼ばれ校庭で遊ぶことになった

俺はうまれつき視力がいい。

だから普通の人が見えないものも簡単に見えてるし今も遊んでる美唯菜もよく見える。

俺は、兄妹のことは守ってあげたいと思う

血のつながりがあるから?

特別?

そんな理由じゃない。他の人無関係。

ましてや知らん奴らと関わるのはごめんだが兄妹は守ってあげたいという気持ちが心の底から思うのだ。

それに俺はこの家族に生まれて誇りに思うんだ。

「あれっ?」

彩陽が首をかしげる。

彩陽は特に耳がよくて10キロ先の音もよく聞こえる。

だから大きな音には特に敏感だ。

「どうしたのか?」

校庭を見てみると、美唯菜が下を向いている。

大丈夫か?

彩陽が走り出した。

「おい!」

彩陽が走り出した。

あいつがあんなに慌てるのは珍しく滅多にないことだ。

とりあえず彩陽についていくことにした





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