第22話 かき氷も合理的配慮です。

現在の職場は障害のある方の昼間通う施設です。

15年くらいになりました。

パートで四時間だけです。


昨日、クッキングレクをするって事でした。

「何をするのかな?」

「かき氷です。トラックさんが食べたい!って

言われたんでー!」


ええ!!

トラックさん、透析してるのよ。

一日の水分は500CCまで。

クッキングレクの時は朝、昼、夕の食事の時の水分を少しづつ減らして、何とか100ccを確保することになってたはず、、。


かき氷🍧?

まるっと水分。

「あのね、かき氷はまるまる水分よ。

100ccの氷を考えた?」

「あっ!そうでした、、。すいません。」

「ううん。みんなの気持ちは有難いのよ。

暑いからトラックさんの希望を叶えたいと思ってくれたんだもんね。

とにかく、少し考えさせて。」


こう言う事はこれまでもありありなのと

文句を言ってる時間は無駄であるので、

どうしたらトラックさんの願いと水分の

落とし所を見つけるか?

そこを考えなきゃ。


まずは、現在の透析のドライウェイト90・3キロを確認。

そして、本人に体重計に乗ってもらう。

92・7キロ。

訪問看護からの報告記録を拾う。

「だいたい、こんなもんか、、。

明日は透析日。うーん、最近は透析で引き残しは無い。カリウムの値も全く問題なし。

昼食前の血糖値(175)だったけど、今朝はトルリシティ(1週間持続型インスリン)をしたから

これから効くから、高血糖に振る可能性は低い。

かき氷山盛りでも、明日、透析で引けそう。

それとも、100ccかき氷とバニラアイスのせに

しようか?

これは、本人に決めてもらおう。」


本人に説明をする。

「どちらでもいいと思うのね?

好きな方を選んでいいともーー!」


悩んだ結果、かき氷のバニラアイスのせに

なりました。


「アイスはこのくらいで80カロリーと軽量計で計りましょっと。

あれ?冷凍庫にぽっきんアイスがあるじゃない。1本70cc。こりぁいいじゃない。

これ一本とアイス。

これで行こうー!」


職員さんに説明して、ポッキンアイスをかき氷にしてほしいこと。

かき氷はすぐに溶けてしまうのでアイスの上に

かき氷をかけて欲しいことを伝えます。


結局は長年一緒に苦楽を共にしたベテランパートさんふたりが私の意図を察知してくださり

ました。


無事、かき氷は食べてご本人も満足。

良かったと思う瞬間です。


あのね、こういう配慮って最近入ったパートさんにはツーカーでは通じないんです。

「そこまで、特別にしなきゃなんないんですか!」

と言われちゃうんです。

そーです、特別ではありません。

これは合理的配慮ですと言い返したいのですが

パワハラになるので言わないようにしてます。

自分でやりぁいいかって、、。


ベテランのパートさんはハッキリと物も言われますが、やはり頼りになります。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

看護についてのお話 菜の花のおしたし @kumi4920

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る