第6話 医師というもの

とかく、医師の3分診療、パソコンしかみてないなどと言う話や何を説明されてるのかわからないなどと言う話を聞きます。


ここでは、医師の勤務について説明したいと思思います。


朝、出勤します。

その後、外来または午前中の検査に入るのが

殆どです。

外来は人気のある先生は、15分の予約枠に

五人は入っています。

それが2時過ぎくらいまでびっしりです。

突然、昼ごはんを食べる事はありません。

外来が終わると、一旦は病棟に来ます。

そこで、私達は患者さんの当日の血液検査データやら状態を報告します。

至急な変更が必要な場合には、ここで指示出しをします。

それもそこそこで、午後からしか出来ない検査に入るか特診といって専門外来に出ます。


だいたい、四時半くらいに終わり、医師が

病棟に全員集合します。

そこからカルテを持って、担当患者さんの

回診です。


そして、24時間点滴の入れ替え、胸水や腹水の抜く処置など医師で無くてはできない事をやります。

あとは指示出しです。処方の変更や血液検査の

至急など。

それが終わると夜の外来診察があれば

それらに行きます。

当直の場合はそこから朝までずっと仕事です。


当直は二人体制でしたが、殆ど休めません。

救急車は断らないと言う病院の方針でしたから

すごい来ます。

夜間の患者さんも多いです。


また、病棟でも変化があるので、全病棟から

コールがかかります。


こうして当直が終わったら、また、朝から

仕事です。

休みではありません。


当直医で無くても、担当患者さんが急変すると

主治医だからコールが入ります。

すると、家に着いたと思ったら、また、病院に戻るなんてことは日常なんです。


医師は常に新しい技術や知識を求めていますから学習の時間や論文制作も同時にされてます。


最近も若い医師が亡くなりました。

過労死レベルの仕事をしていたそうです。

これも医師不足が原因です。

あとは、医療訴訟が頻繁になり、産科や小児科は訴訟を恐れて、医師がなりたがらないと言うのもあります。

厚労省は、医師の負担を減らすために、労働時間の管理に重い腰を上げだしました。


現場の医師からは、働く時間を減らせと言うだけで、人材不足の中、どうすればいいのだと

どこの病院も困っています。


地方になるほど、医師不足は深刻です。

市民病院でも、大学病院からの派遣医師で成り立っています。

それを打ち切るしか、勤務時間を減らすことができないのです。

派遣医師を打ち切られる病院は外来を打ち切りするしかありません。


勤務医はみなさんが思うほど、高収入で

遊び呆けてる訳ではありません。

 

開業医になるといいんですけどね。





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