第5話 消化器内科

次の移動は消化器内科でした。


主に、消化器の腫瘍、肝臓疾患の患者さんが

おられました。


ここでは、血液検査のデータを読めることが

求められます。

あとは腹部の音を聞き分けること。


吐血、下血が日常的に起こります。

これは、前兆があるので、そこでピンとくるかで違ってきます。


ある日の夕方に、たまたま、訪室したところ

女性の患者さんが要するがおかしいので

声をかけました。

「なんだか、ムカムカして、背中が痛いの、、。我慢できないくらいじゃないの。」


顔色が白い。

この患者さんは肝硬変で食道静脈留があり

今回はその治療目的だった。

これは、吐血する!

患者さんには横向きになってもらい、ベットで待っててもらいます。(吐血した場合、仰向けだと窒息の危険があります。)


走って、他の看護師に伝えます。

まずは主治医へのコール。

私は患者さんのところへ血圧計や救急カートを持っていそぎます。

他の看護師は胃洗浄の用意をしてくれます。

これは、氷水で胃洗浄することで血管を収縮させて一旦止血させる為です。


患者さんのところへ行き、吐いてもいいようにガーグスベースを用意して血圧、脈など測定します。

その時です。

「うううーーー。」の唸り声とともに、

吐血されました。


「やばい、ショック状態になる。意識が無くなる。」


「〇〇さーん!わかりますか?

苦しいですよね。わかったら、手を握ってください、できますか?」

こうした時は会話は難しいので、こうした

ことで意識レベルを確認します。


このあとは、血管確保して、輸血、胃洗浄し

胃カメラで止血しました。


移動した頃にはわからなかったんですが

患者さんのこうした訴えが何につながっているのかを学んだ消化器内科でした。









  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る