第4話 循環器内科

三年くらいで移動があります。

次は循環内科でした。


循環器では、心電図が難関なんですね。

これは、無限ループにはまるくらい

難しいのです。


全てを読み取るのはまあ、医師の仕事です。

私達は、危険な不整脈に関しては

理解しておかないといけません。


主に患者さんは

狭心症、心筋梗塞、不整脈、心不全などです。


移動になって驚いたのは、引き継ぎで

21時の巡視(見回り)の時には、冗談言ってたりしてたのに23時の巡視の時には、

心肺停止状態だったと報告があった時でした。


私は周りの看護師が動揺も無しにいる事に

違和感を感じ、21時の巡視の時に見落としがあったんじゃないのだろうか?と思ってしまいました。

古巣の呼吸器病棟へ愚痴りに行きました。

その時に、師長から

「心臓と言うものは、そういうものなのよ。

だからね、看護師として何ができるかを

考えないとね。」と諭されました。

その時は納得いきませんでした。


ある夜勤の時にナースコールが鳴りました。

同室の患者さんから〇〇さんが唸ってると。

慌てて、訪室すると、顔色が真っ白。

呼吸も弱くなっている。

「危ない!!息が止まる!!」心の中で叫びます。

直ぐにナースコールして、もう一人の看護師に

救急カートとドクターコールしてと頼みます。

そうしている間に呼吸停止。

直ぐ心臓マッサージ。

救急カートがきたので、アンビューバックで

呼吸の確保。

なんとか蘇生できました。

緊急カテーテルで心筋梗塞だったこともわかり

治療できました。


これは、たまたま、同室の患者さんがかすかな

唸り声に気づいてくれたから、、、。


私は循環器内科の怖さを思い知りました。





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