面接ー2
願書も、馬場先生の確認のもと出願し、いよいよ受験の日が来た。
果穂ちゃんは余程心配なのか、この日は午前中休みを取ってくれた。
子供たちは、ショウくんが早朝から迎えに来てくれた。
そして、前もって夏美さんが用意してくれたダークグレーのスーツに袖を通す。
パンプスは履き慣れていないので、歩き方がぎこちなくなる為、紐付きショートブーツで行く。
朝から、果穂ちゃんが髪の毛をセットしてくれる。
今日の為に、少し髪の毛を伸ばした。
スタイルを変えて挑むことに抵抗はあったが、私はどうしても受かりたい。
大学に行って勉強したいの。
そして、果穂ちゃんの注意事項の確認と、ショウくんの激励のキスに見送られて、赤い愛車で出発だ。
隣町にあるR大まで、車で20分程。
少し田舎の広大な敷地を持つR大。
その裏には、私がいつも通っている森に続く原生林がつながっている。
少し緊張がほぐれたのも束の間、キャンパスが見えてきた途端ドキドキしてきた。
こんな時は、カーリーのスイッチを入れたいところだ。
でも、果穂ちゃんからキツく禁止されている。
今までカーリーのスイッチで乗り切っていた私に、馬場先生がこう言ってくれた。
「いいですか!
あなたは、好きな事を熱弁している時は、多分自信のあるあなたなんです。
そして、目の前にいる面接官は、あなたのやりたいことを成し遂げてきた人達なんです。
だから、敬意を持って挑む。
そう思うとワクワクするでしょう?」
ーKerlyー
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