面接ー3

 小論文を書き終え、面接の前室に案内される。


そこには、長テーブルが4つ向かい合わせになっていて、パイプ椅子が5脚用意されている。


すでに、年齢もまちまちな3人が座っている。

私は、空いた席に座る。


「はじめまして!よろしくね!」


40歳台後半位の女性が話しかけてきた。 

明るめのグレーのスーツにピンク色のブラウスで、髪の毛は肩より短めで横分けにしてお洒落に流している。

良いところのマダム風だ。

羨ましい程リラックスしている。


「よろしくお願いします」


マズイ!

声がガスガスで出ていない。

そう思った途端、思いっきり緊張してきた。


テーブルの上に手を組んで、下を向いてフーフー言っている私に、今度は、50歳台の白髪混じりで色黒なおじさんが話しかけてきた。


「そんなに緊張しなくても、大丈夫だよ。

余程のことがない限り落ちないらしいから」


私は、その余程のラインに引っ掛かっているか微妙なのよ!



「でも、去年の社会人入学者は3人、一昨年は1人ですよね?

募集の若干名っていうのが曲者ですよね?」


今度は、社会人入試とは思えない程若く見える女の子がそう言った。

ダークブラウンの巻き髪が肩に掛かっている。その顔はお人形のように綺麗にメイクされ、とてつもなく大きな目をしている。

ギャルというヤツなのか?



そこに、20歳台後半位の紺色のスーツを着た男が入ってきて、私の隣に座った。

かなり緊張している。



ーKerlyー


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