姉妹の秘密ー3
「お姉ちゃん、あの頃まだ小学生だったんだよね?」
「私は高校生だったから、おじいちゃんおばあちゃんに相談して逃げる事ができたけど、お姉ちゃんは出来なかったんだよね?」
二人で声をあげて泣いた。
姉は、
「果穂ちゃんにもそんな思いをさせてたなんて、ごめんね!」
と泣いた。
その後、私は、幸子おばさんの家で暮らし始めたが、母は執拗に私に会いに来た。
無視をしたり会わないようにしていたら、学校にまで電話をしたり、常軌を逸していた。
父がそんな母の様子を見て、自ら転勤を申し出て、翌年母を連れて遠くに引っ越していった。
回数は減ったが、それでも時々会いにくる母から逃れる為、進学した大学も一人暮らしの住所も母には知らせていない。
父には、母には絶対に知らせないを条件に、住所と携帯番号を知らせていた。
姉が帰ってくる事を知らせた電話を聞かれて、スマホを勝手に調べられたのだろうと、父は言う。
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