姉妹の秘密ー2

 母は、悪い事があると決まって、姉に

「お前のせいだ」と言って、当たり散らしていた。

「お前なんか産まなければよかった。」

そんな言葉も、何度か聞いた事がある。


 私は、子供ながらに嫌だった。

祖父母が、姉をかばったり慰めていたのもあって、姉は人見知りではあったが、普通の子供っぽかった。


 だけど、姉が小6の頃、森で木登りして転落して怪我を負ったり、川に転落する事故が続いてから、まるで別人のように変わってしまった。

でも、私と二人の時だけは、以前のように接してくれた。


私はなんとなく気が付いていた。

でも、気付かないフリをして、忘れようとしていたのかもしれない。


 母は、この頃、特に私達の女性としての体の変化に異常に嫌悪をあらわしていた。

私は、そこに恐怖さえ覚えた。

 

 私は当時すでに高校生で、母より体も大きく、母を振り切る体力も精神力もあった。


でも、あの頃、姉はまだ小学生だった。


 姉と再会するまで、私は、あんな目にあったのは、姉が出て行ったせいだと思うことにしていたのかもしれない。


今日の出来事で、私は、姉も同じ目に遭っていたことを、やっと思い出したのかもしれない。





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