姉妹の秘密ー4
私が家を出た後、果穂ちゃんまでそんな目にあっていたなんて、思いもよらなかった。
自分が情けなかった。
私は、母から嫌われていた。
それは、もうかなり幼い頃から自覚していた。
悲しかったが、祖父母がその分私を励まし褒めてくれていたので、私は普通でいられたのかもしれない。
母は、ご近所の中でも、お上品で博識の奥様達と付き合っていた。
その子供達は私と同学年位で、やはりお上品でお勉強も出来る子ばかりだった。
成績にはうるさかった。
私は無理矢理ピアノを習わされたりもした。
でも、ピアノはハマった。練習すればするだけ上手く弾けるようになる快感があった。
反面、外で遊ぶのが好きだった。
特に近所の森が大好きだった。
その森は、当時結構奥が深く、迷子になるから足を踏み入れてはいけないと言われていた。
私は、親友のちゃーちゃんと拓くんと和馬くんとその他数人の男の子とで、毎日のようにこっそり森に入って遊んでいた。
言いつけを守らないで、森で遊んで汚れて帰ってくる私を、
「男の子みたいだ。」
「言いつけを守れないバカだ。」
と、よく言われ、引っ叩かれていた。
でも、森の魅力にその頃からハマってしまった私は、毎日森に通っていた。
それは、6年生の夏休みに突然やってきた。
この話は、今まで誰にも話したことはない。
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