第61話「夏」
「暑い!暑すぎないか村上くん!梅雨入りしたって聞いたのに全然降らないじゃん!涼しくないじゃん!」
昼までで終わった学校の帰り道、西森さんが叫ぶ。確かに今日は暑い。
「まあ、来週からは雨予報だから少しは涼しくなるかも…」
「何で夏は暑いかな!冬は寒すぎだし!もう夏も冬も要らなくない?ずっと春でよくない?そもそも季節があるのは地球の自転が傾いてるからだよ?何で傾いちゃうかな?ちょっと斜に構えてるのがカッコいいと思ってるのか地球くんは!」
「うわ、地球に文句言い出した!」
「だってだよ村上くん、地球さえ斜めに自転してなければずっと春で暑くも寒くもない丁度いい感じになれたかもなのに!真っ直ぐ回ればいいのに!」
「まあ…実際どうなるかわからないけど太陽に対して真っ直ぐ回ってたら季節って概念はなくなってただろね」
「何で傾いちゃうかな〜地球くんは!謎過ぎるだろ!」
「でも夏も冬もないと夏休みも冬休みもなくなるかも…」
「……。夏万歳!夏大好き!」
「節操なしか!」
今日の西森語録「地球の自転が真っ直ぐならずっと春」
まあ、地球の自転が傾いてるのは何かしら天体が衝突したからって説があるけど今度は天体に文句言いそうだから黙っていよう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます