第59話「転生」
「転生モノってあるじゃないか。よく。なろう系とかさ」
ハムたまごサンドを頬張りながら昼休みに西森さんが言う。また何か小説の話かな?
転生モノとはいわゆる死んでから生まれ変わってまた人生をやり直しする話の総称だ。ただ、大抵の場合は異世界だったり別世界だったりする。
「なんかさ、転生モノってよく考えたらすごい酷い話だと思わないか?」
「んん?どの辺が?」
転生モノは僕もよく読むが酷いってどういう意味だろ?
「だって転生って死んだ人が誰かの子供として生まれるんだよ?大抵の場合は前世の記憶があったりする。それってさ、ようやく生まれる我が子を楽しみにしてた親からしたらさ、いきなり他人を育ててる様なものじゃない?」
「そ、その発想はなかった…」
「そう考えると転生モノってめっちゃ酷い話だよ。人の子供の人生を奪ってるんだから!実質ホラーみたいなもんだよ、乗り移りみたいな?」
「でもまあ、僕も異世界とか憧れるけどね」
「せめて異世界転移にしなさい、転生はダメ!」
「何その言い方!お母さん!?」
今日の西森語録「転生モノはホラー」
まあ、もう少し今の世界を西森さんと楽しみたいけどね。
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