第14話「女の子」
「おはよ…」
下駄箱で会った西森さんのテンションが低い。いつもハイテンションだから元気のない西森さんは珍しい。
「おはよう?どしたの?元気ないね?」
「あー、アレだよ、生理が来てしんどいのよ…今回はちょっと酷くて…」
「あー…」
僕は男子だから苦しさらわからないが女子は月に一回くるんだっけ?大変だな。
「こういう時男子は羨ましいと心底思うよ…そもそもさ、おかしくない?毎月貧血になるくらいダメージを受けるってさ…」
「大変そうだね…」
こればかりは男子の僕にはどうしようもないし、手助けも出来ないな。
「村上くんはたくさん血が出る様な怪我はした事あるかい?」
「ま、まあ、昔、釘を踏んだ事は…」
「血が出ると痛いよね?」
「うん、まあ…」
「そもそも血が出るって痛いことばかりだよ、つまり女子は毎月一回は怪我してるみたいなもんだよ…」
確かにそう言われればそうかも知れない。少なくとも男子は血が出るって(病気以外は)何かしら怪我をした時だけだ。まあ、女子の生理でどれくらい出血があるのかは僕にはわからないし西森さんに聞くのもちょっとな…。
「だから生理中の女子は怪我人みたいなもんだから優しくしてくれよな?」
そう言って鞄を差し出す。持って行ってくれって事か。
「まあ、それくらいなら」
「さすが村上くん、紳士!あとついでに保健室直行するから先生に連絡よろしく…」
そう言い残すとフラフラと保健室へ向かって行った。女子は大変だなぁ。
今日の西森語録「女子は毎月一回怪我してる」
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