やっぱPOWERなんですわ



「やばっ、し、死ぬ!」



なんか後ろでやってない!?!?

アクション映画でしか聞いたことない音なってるんですけど!?!?

この際だから、はっきり言わせてもらおう。


なんで!?なんでこうなんの!?!?


――――――――――――――――――――


2分前の僕


「ん?なんだこれ。木に、爪痕・・・・・?それに、なんかここらへんの地面とか諸々少し溶けてね?」



ガサガサッ


お?なんだ――――




振り向いたらなんか虫とか猛獣って言葉がふさわしい生き物がいた。Byルナ






―――――よし、逃げるか



――――――――――――――――――――



「テメッ、これ毒じゃねえか!?」



コイツ毒吐いてきやがった!?!?

毒はなんか知らないけど変換できないんだよ!!

なぜって??知らねぇよ!?!?

逆に知ってたら教えて欲しいね!!!

融合だって使えるだけの技量ないんですけど??

魔力だって使えないんだよ?


本当になんでこうなったんだよ!?!?

え?2分前を自分を見ろって?



・・・・・やかましいわ!!!



「お、敵さんも本気で来てるね。・・・・え?

本気?マジ?」



この世界に来て早々の大ピンチ!!

だれか〜〜!!

助けて〜!!

ヘルプ〜!!


・・・やっぱさっき『集団でしか相手に勝てない軟弱物が!でしゃばってんじゃねぇよ!!

ハゲ!!』って煽ったのがダメだったんのかな。



「ああ〜〜走馬灯が〜見える〜」



そして僕の思い違いか魔法まで使ってきているような気がする。

魔法か〜。

ん?



「え・・・?ちょっとまって。やばいって!?それはやばいって!?」



うっ・・・。やばいな、これ

ワンチャン死―――――――




そのとき、なーんか後ろで血しぶきが舞い上がる音がした。

自分でもよく分からん。

迷走でもして幻聴が聞こえてあるのかもしれない。



だからこんな幻聴が聞こえているのも納得できる。



「若者よ、儂のこの技、継ぐ気はあるか?」



「―――――は?拒否。」


我ながら素晴らしい早さでの受け答え。

僕でなきゃ聞き逃ししちゃうね


「ん?なにやら聞き捨てならない言葉が聞こえたようじゃが・・・・」



「ごめんなさい謝るからその刀を首にあてるのはやめてくださいごめんってゆるしてよ!?」



第一印象は大事だよ!?

このイカレ幼女が!?



「年上は敬うもんじゃぞ?」



「申し訳ございません許していただけないでしょうか」



「ふむ、よかろう。第一印象は大事じゃ。儂は寛大だじゃからな。広い心で許してやろう」



くっそ!、コイツ・・・、救えねぇ・・・!



「では、改めて聞こう。儂の弟子にならないか?というかおぬしに拒否権などはない。」



「拒否権くらいあってもいいとおもうんですけど?」



「残念だがない」



「・・・・・・」



「ないものは無いんじゃ。」



「・・・・・・・」



「しつこいのう・・・・・切るぞ」



「」スン( '꒳' )



「それでいいんじゃ」



「くっ・・・こんな幼女に負けるなんて・・・・」



「幼女と言うな!!この変態!切られたいんじゃな?切られたいんじゃろう!?変態ってそういう輩のことを言うんじゃからな。ならば仕方がない。おぬしの望むままにしてやろう。」



「想像力が豊かで結構!だからやめて!?」



「やめて『ください』じゃろ?」



「切るのやめてください」



「それでいいんじゃ」



「それで弟子、なるんじゃろうな?」



「・・・・・なります。」



「最初からそう言えばよかったんじゃ。」



「はい・・・・。って、そうじゃなくて!?」



「ったく、・・・・なんじゃ?」



「はぁ・・・・。貴方は誰なんだ?なんでこんなところにいる?」



「こんなところにいたらなんだと言うんじゃ?なにか問題でもあるのか?」



「・・・・いや、ここ立ち入り禁止区域だし。」



いや、僕も人のこと言えないけどさ?



「ふむ?なんじゃそれは?ここは儂の庭じゃ。」



「・・・・・冗談キツイぞ。幼女。」



「冗談じゃないのじゃ。間抜け。」



「というかおぬしこそ、なぜ儂の庭に勝手に入ってきているのじゃ?」



「逆に言わせてもらいますけどね?庭になんであんな凶暴な猛獣がいるんだよ!?仮に庭だとして!!」



あくまで仮だけどね!?



「仕方なかろう。長い間放置すればああなるのも納得よ。」



なに一人で納得しちゃってんの!?!?

さてはボケてんな。この、のじゃロリが。



「・・・・・・で?ここが庭だとして?家ってあるの?」



「ないわけが無いじゃろう?」



そりゃそうか。逆になかったら野宿か。

ボケてて家の場所まで忘れていたら何もかもが終わりだけどな。



「はぁ・・・・・、で?これからどうすんの?」



「ん?決まっている。家に帰るのじゃ。」



「・・・・・道分かるの?」



「何年ここに住んでいると思っているのじゃ?・・・・・さては貴様、儂のこと舐めてるじゃろ?」



「いや?別に?」


少し頭の老化が進んでる幼女だということだけは分かる。つまりロリババア。


「ふむ、まぁ、これから地獄を見ることになるじゃろうからな。これくらいは許してやろう。」


・・・・オ、オーケー。い、いついかなる時も僕は冷静だ。こういう時は『なぜ』というのを問わなければならないんだ。うん。きっとそうだ。


「僕がいったい何をしたって言うんだ。」



「はぁ?弟子になったからに決まっておるじゃろうが。」


・・・・弟子??

・・・・・・つまり、地獄ってまさか


「修行。儂の基礎は厳しいぞ?完璧になるまでその身に叩き込んでやろう。」



「・・・・・どんぐらいかかる?」



「完璧になるまでに決まっているじゃろう?」



「・・・・・完璧にできなかったら?」



「ふむ・・・・・、そうなった場合は・・・・・。」



そうなった場合はーー??












「儂が責任を持っておぬしを殺してやろう。」







え・・・・・?








「儂の修行は『できる』『できない』じゃないんじゃ。『やる』という決定事項と『死ぬ』か『殺す』かなんじゃよ。」



「今更逃げるという選択はしない。」



「ほう?」



「これがの生き様だ。」

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