番号92
「まだお前が入学する前だな。俺達は崖についての調査で海に行ってたんだ。崖だから当然日本海側だな」
「は、はぁ」
「ちょうど今と同じ夏の頃だったからな。どうせなら泳ぐことになるだろう。泳ぐことになれば良いな、という俺の願いは叶えられた」
「なるほど」
「そしたらまぁ、部長も水着用意してたんだよ」
「ビキニなんですか?」
「お前それは若い。そして甘い」
いや、それほど年が離れているわけでは――
「何よりエロいのはワンピースなんだよ。単純に肌を露出させているのより、ボディラインが映えるからな。しかもこの時の部長は紫色!」
「む。紫なんですか?」
「そう。それで胸元がエグいぐらいに開いててな。アレは胸が入る水着がなかったんじゃないかと俺は思ってる」
え? それはつまり……
「まぁ、普通の服でもわかるだろうけど、部長は大きい。それでもアレは着痩せしてるんだ」
「ノースリーブなのに?」
「そうだ。部長はボインッボインッでたゆんったゆんっなんだ」
「ッ」とか「っ」に英賀先輩のこだわりを感じてしまう。
そうか……そんなに大きいのか……
「……とまぁ、露天風呂ではそういった光景がよりわかりやすく繰り広げられるに違いない」
「実に神々しい」
卜部先輩が突然呟いた。
そういうことらしい。
・番号26へ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます