番号91
改めて英賀先輩がピックアップしてくれたトマソンを、スマホに表示した地図と合わせて確認してゆく。
まずは階段が重なっているトマソンだ。
石造りの階段の上に、金属製の階段が重なっていた。
元の石造りの階段が急すぎるので、その上につづら折りの金属製の階段を設置する。そういう泥縄的なやり方で、このトマソンが出来上がったようだ。
場所は……駕籠市の北側だけど、かなり東より。
つまりは今いる場所からあまり離れていないわけだけど……問題は利用できる交通機関があるかどうかだな。
これは改めて調べないと。
次は地下道にあるトマソン。通路の一部が何故か凹んでいる。
何だかそれだけだと地盤沈下が起こってるような感じだけど、わざわざ階段を使って凹ませている。
そして……多分十メートルぐらい進んで、再び元の高さに戻る。もちろん階段は設置されている。片方の階段と同じに三段ぐらいしか凹んではいないんだけど。
まったく意味不明。
だからこそ、トマソン。
場所は駕籠市の西の端か。操車場があって、その下にこの地下道は通っているみたい。ただ……遠いな。特に東から市外に出ている今では。
で、最後が壁にポツンと設置されているドア。さらに金属製の階段が添えられているとトマソンでは無いかもしれないけど、その階段は地上にまで届いていない。
改めて確認するまでもなくまったく意味不明で、役に立たないことは言うまでもないだろう。
やっぱりトマソンだな、これは。
場所は駕籠市の北部だけどちょうど市の真ん中ぐらいか。これなら近くまでは交通機関を利用できそうな気がする。
さて、どこから回ろうか。
トマさんにも聞いてみると、
「とりあえずは近い、この階段が重なっているトマソンで良いような気もするけど……階段にはちょっと惹かれる」
との答えが返ってきた。
確かに地図上では近いんだよな。
そこで僕は――
・トマさんも言っているし階段が重なっているトマソンへ。・番号57へ
・まずは遠くから巡るのが定石。地下道のトマソンへ。・番号23へ
・階段に惹かれるなら、これもありだろう。空中のドアと空中階段の複合階段へ。・番号47へ
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