番号18
佐久間さんに連れて行ってもらったのは
半地下みたいな作りで、通りに面した箇所には下へと向かう階段があるだけ。秘密基地みたいな喫茶店だ。
半地下でありながら採光には気を遣っているようで、はめ殺しの窓に設えられているのはステンドグラス風。
恐らくはそれを鑑賞するために、光が上から注いで来る角度を保つために半地下を選んだように思えた。
そして「お昼をとる」と言いながら、佐久間さんが注文したのはブレンドだけ。
佇まいに何だか雰囲気がある。
けれど僕達はお腹がすいていたのでトマさんがカレー。僕がナポリタンをお願いする。それを食べ終わるまで待ってくれるのかな? と思ったけど佐久間さんは話を先に進めてしまった。
何だか時間が無い……?
そんな微妙な空気を察しながら、僕も協力することにする。
改めてトマさんが記憶を失った経緯と、そのあとに先輩達とトマソンを巡った話。それから隠居所の襲撃について説明した。
そして、今何をしているのかを説明したわけだが、我ながら改めて意味不明な行動であることを再認識してしまう。
しかし佐久間さんは、驚くことも無く僕の説明をそのまま受け止めてくれているように思えた。
そこに当たり前に違和感を感じたが、今度は佐久間さんがこちらの質問に答えてくれるらしい。確かにその必要はあるだろう。
何しろ聞きたいことはたくさんある。
そこで僕は――
・トマさんと佐久間さんの関係を聞く。番号38へ
・今、駕籠市で何が起こっているのか聞く。番号65へ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます