第13話『緊急イベント発生①』
コウは仕方なく量産品の刀を2本購入。
それからポーション数本を購入した。
「君、色々買ってくれたけどマジックポーチとか持ってるの?」
「マジックポーチ?」
「もしかして『
「えっ・・・と?」
「知らないの!?あのね・・・」
マジックポーチとは、中が異空間と繋がるポーチである。
ポーチ以外の種類もあり、バッグやリュックタイプも存在する
異空間は時間が停止している為、食品は腐らず瓶は割れる心配もない。
手を入れると脳内に収納された物が並び、好きな物を取り出せる。
金額はピンキリで、高く大型の物程中に入れられる容量もや質量が増えていくと言う。
「って感じ!」
「なるほど、それなら色々持って歩く必要ないし、魔物や魔獣を運ぶのが楽になりますね」
「魔物や魔獣運ぶなら運び屋が使う大型リュックタイプが必要ですよ!」
運び屋とは、依頼時にパーティーの備品や装備を一手に預かり管理、魔物や魔獣をマジックリュックに収納し運ぶ仕事である。
主に生産系のジョブの者が副業や素材獲得の為に担う事が多い。
大型リュックは使う物が使いやすくする為、オーダーメイドにする者が多く、金額が高く簡単には手が出ないそうだ。
「そんなにするんですね・・・それで、空間術ってのは?」
「ユニークスキルの1つ!持ってる人が少ないからパーティーやギルドに引っ張りだこなんだよぉ!」
空間術とは、文字通り空間を操るスキルである。
スキルの1つである『ストレージ』は、マジックポーチと同じ様に異空間へ続くゲートを生み出す。
容量や質量は使用者のマナの最大値に比例し、レベルが上がれば自然と容量・質量も上がる為、積極的に引き込もうとする者達が多い。
-ユニークスキル『空間術・ストレージ』を習得しました-
頭の中で響く声、前回と同じスキルパネルも無く、更に本来習得が不可能に近いユニークスキルを簡単に覚えてしまった。
(これって・・・まさか、スキルの詳細を聞いたから?)
「大丈夫ですか?ボーっとしちゃって」
「だ、大丈夫です。とりあえず、袋頂けますか?」
「わかりました!」
(隠し事増えたなぁ・・・)
便利なスキルを覚えた反面、便利過ぎて簡単に知られてはいけない秘密が増えてしまった。
「また来て下さいね!」
両手一杯になった紙袋を下げて店を後にするコウ。
そのまま依頼を受けに外に出るわけにもいかず、路地裏へと向かう。
人は少ないが治安が悪いスラム街ではない為、そこまで警戒する心配もない。
コウならそもそもそんな心配する必要もないが・・・
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