第2話『星を創りし者達』

かつて、果てのない銀河があった。

果てしなく広がる暗黒・・・そこで彼女は産まれた。

が正しいのかも知れない。

どの様に生を受けたのか、何をするのか、誰も教えてはくれない。

だが、彼女はわかっていた。

それが彼女がやる事、そして星が無くなればこの銀河そのものが無となる・・・それもわかった。


「必要な物も生み出せる、知識も既にある。後は・・・数がいる。いくら失敗しても星が一つでもあればいい・・・」


彼女は自身と同じ様に、星を創れる存在を生み出した。

彼ら彼女らに星を創る知識と、星を維持すると言う使命を与え、ルールを作りプログラミングした。

こうして、管理者達は星を創り続ける事となった。



「はぁ・・・私が何を言った所で、既に転生した種に干渉する事は私でも出来ない。」


主神は冷静さを取り戻し頭を抱えた。

まだアークラムに姿を見せていないとは言え、魂は既にアークラムにある。

自身で決めたルールを破るつもりはない。


「いいか?何かイレギュラーが起きたら私に報告しろ!」

「わかってますよ、そう睨まないで下さい」

「お前がニヤニヤしてるからだ!絶対だぞ!!」


そう言ってテーブルに手を叩きつけ、主神は去っていった。

残されたアークラムの神は変わらぬ様子で、テーブルの上に浮いた玉を見る。


(君には苦労をかける事になりそうだよ。僕が与えた力を上手く使ってくれると良いんだけど・・・)


アークラムの神の手には一冊の本があった。

タイトルには『八神 虹』と記名されている。


(これにはその人の人生全てが記録されてる。きっと君は僕の力を手に入れて、最強になったと思うんだろうね)


本をテーブルに置くと、アークラムの神はクスりと笑う。


「君は、君が気づかない内にのにね・・・まさに『』か。君の物語、楽しませてもらうよ」

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