間章 Ⅱ
――四月七日(金)続きから四月八日
あー、風邪引いちゃったわ。
頭痛いんですけど。
まぁでも書かなきゃいけないことは、ちゃんと書いとかなきゃ。
元彼に会った。中学時代の柴田って奴。会いたくなかった。よりを戻そうですって? いやに決まってんじゃん……。
……でもあたしじゃどうにもなりそうもなかった。そんなときにいずなが助けてくれた。
彼女にはあとでなんかプレゼントしよ。
ほんとあたしいずなに助けてもらってばっかじゃない?
まぁ、あたしもあたしで、いずなのこと考えてはいるんだからね。
雨の中、ブランコに乗ってると義兄がやって来た。七条洋太。もう頭の中で何回反芻したかわからないその名前。
今まで他人だと思ってたのに、どこかこの人はそうは思えなくて。思わず抱きしめたいとまで思った。さむかったし、さみしかったから。
そのあと面倒も見てくれた。あたしと手繋いでたですって? よく部屋から出なかったなと思うわよ。……お人好しが過ぎるんじゃないかしら。
……けど、ありがと七条君。
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