第6話 じいの監視観賞システム

 春の山は山菜採りなどが楽しくて留守にしがちなじいばあが、今日は珍しく家にいます。普段はツバメも嫁も静かに過ごしていましたが、今日は落ち着きません。朝から機械音が響きます。


 ういいいいいいん!!

 ぎゅいいいいいいん!!


 そして気付いた。巣の横に新たなミラーがある。じいの新作です。古い車のバックミラーが天井に固定されています。


「この鏡はどこから見たら見えるのだ?」


 嫁が不思議そうに見ていると、ばあが声をかけてきました。


「また余計なもんつけて!」


「ばあ、あの鏡、どこから見えるの?」


「じいの寝るとこからだろ」


 ( ̄□ ̄;)!!出た! じいコックピット!!


 じいコックピット、それは小さなソファ。

そこに寝そべると全てが監視、鑑賞出来るシステムになっている。レトロなものだと、鏡を使ったミラーハウス的な感じです。とにかく死角が無い。それから、防犯カメラ等の機器がゴッチャリ。よくわからんコードがウネウネ。そしてツバメも寝ながらロックオン! 後ろを振り返れば肉眼でも見れるのに、わざわざ天井にミラー付けたんだね。天井……穴開けたんだぁ。

( ̄▽ ̄;) うわぁ~本気度が怖い



 そして巣の近くに新たなカメラを発見!

 !Σ( ̄□ ̄;)昨日は無かった小型カメラ! 

 昼にじいに聞いてみました。


「カメラつけたの?」(&ジェスチャー)


「あぁ、4個しか産まないな。モズと一緒だ」


 (  ̄- ̄)だねー

 じい、相変わらず会話出来ない。

 ニコニコしてかわいいです。


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