第4話 ハクセキレイの恩返し

 嫁は毎朝空になった洗濯カゴを持って、つばめのチェックをします。

 巣に蛇はいねぇかー、敵はいねぇかー、初めてのつばめなので超絶過保護です。そんな時、視界にどんくさい動きが入ってきました。


 ガラスの向こうにハクセキレイ。

こないだレスキューしたのに、懲りずにまた近付いてきたようです。しかも、口に何かくわえてる……


 つばめ用の窓はいつもの半分しか開いてないのに、わざわざ! わざわざ! 入ってきた。入ってまず軽自動車の屋根に降りたちました。そして口にくわえていたものを雑に落とす。


「それはもしかして……こないだのお礼ですか?」

 (,,・д・)


 ハクセキレイ、置くもの置いたら飛びたった。ありがとう、ハクセキレイ!

 ────そこで終わったら絵本になりそうなのに。はい、出れません。お約束の大パニック! ハクセキレイ、作業場内を乱舞する。


 !Σ( ̄□ ̄;)だーかーらー!!


 ハクセキレイはかなりのドジッ子です。


 ツーちんが外から戻って「何事?」と驚いている。空カゴ持って扉開けたりしてるからツーちん私にちょっと警戒、少し頭上を旋回していた。


「ほら、あいつだよ。また入ったの!」


 とりあえず言葉とジェスチャーで説明。意味がわかったのか、大人しくいつもの休憩場所にとまった。

 その間もハクセキレイ、作業場の奥で暴れまくる。落ち着かなくなったバーちんが巣から出てきて、ツーちんの横にやってきた。


 ん?

 (゜ロ゜)バーちん?


 ツーちんと並ぶとよくわかる。

 同じ柄なのに形がちがう。

 うおぉぉぉ!!

 ハクセキレイのように丸いぞ。

 スリムじゃない! 首から下がムックリしてる。卵どこまで入っているんだろ……

 ( ̄▽ ̄;)お、重そう


 その後無事にハクセキレイのレスキューは出来ました。ハクセキレイのおかげで、バーちんの変化が見れて良かったのかも。時にはハプニングも必要ですね。


 そしてハクセキレイのくわえてきたものはは……木の皮?

 どうやら巣を作るとこを探していたらしい。

入っても出れないならここはダメだろうに。

 ( ´~`)ゞ困ったやつよのぉ


***


 そして現在のつばめの卵は2個です。


「卵2個産んだ✨」


 じいがわざわざ報告に来ました。

 ( ̄□ ̄;)!!触ったの? また手、出したの?


「ダメだよ、触っちゃ!もうピリピリしてるんだからね💦」


「うん、2個」


 (;・∀・)はい、2個ね……


 そういえば、巣の下に糞避けカバーの板が付いていました。じい、お気に入りには素早い対応です。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る