終焉の昏鐘編

第ⅩⅩ章 ベルクの調査

僕たちは偽善の悪フュポクリシスを倒しエデル帝国の問題を解決した。

1度家に戻るとダレンさんが傷だらけで戻ってきた。

事情を聞くとペリルの荒地から来た守護獣に襲われたとのことだった。

そして僕たちは歩いてベルク王国に向かっていた。

「スコルとハティってその守護獣や神しか行けない場所に行って人間を避けてるのになんでこっちの世界に戻ってきたんだろ…」

「さぁな、なにかあったんだろ。ペリルの荒地は鍵の封印場所でもあるんだ。少なくともなにか関係はあるだろうな」

僕たちはダレンさんたちが襲われた場所に急いで向かった。

すると突然目の前にスピリトゥスが現れ僕たちに襲いかかってきた。

ナミ達は瞬く間に全て追い払った。

「なぜここにスピリトゥスが…やはり、馬車の時も…多分あの黒ずくめの仕業で間違いないと思う」

「なんで僕たちを…」

「鍵の邪魔をされたくないのだろうな。颯斗の周辺だけに現れるのはそういうことだろう」

「なんで、世界の崩壊をしようとするんだ…」

「世界になにか恨みでもあるんじゃないのか?」

「だとしても世界ごとなんて…」

「颯斗、めそめそしていても何も変わらないぞ?止めたいんだろ?なら調査を続けるだけだ」

気を強く持ち調査に集中した。

僕たちはベルク王国に向かい歩いていると、辺りは紅葉の並木が沢山並び、僕たちはその素晴らしい眺望に心が惹きつけられていた。

そして気づけばベルク王国の門前に着いていた。

「本当にこんな所でスコルとハティに襲われたのかな…?」

僕たちは門を潜りベルク王国に入国した。

「絶景!秋風景はやっぱりいいなぁ〜!」

「秋ってなんだ?」

「え!?秋、春夏秋冬、四季の1つの」

「春夏秋冬?四季?」

「今思えば、確かにこっちの世界に季節変化無かったな…。僕のいた世界では春夏秋冬って言って、春、夏、秋、冬って言う気候変化があるんだ。春から夏にかけて暑くなって秋から冬にかけて寒くなるだ。季節によって植物とかも変化するからその季節の特徴があるんだ。それで言うとここは秋の季節に近いのかもしれないな」

「そういう事か。もしも颯斗のいた世界に行けるのなら1度目にしてみたいものだな」

「そう言ってくれると嬉しいよ!そんな事よりお腹すいたなぁ…」

「僕もお腹空いた〜」

「恥ずかしいけど、私もお腹が…」

「それなら調査がてらご飯にしよっか」

そして僕たちはベルク王国1の料理屋に向かった。

扉を開けて入ると沢山の冒険者や住人達が食を楽しんでいた。

「いらっしゃい!あんた達見ない顔だけどここは初めてかい?」

「はい!僕たちグランデ王国からきた者です!」

「もしやあんた達があの冒険者かい…?」

「あの冒険者…?アステラの森のことですか?それともエデル帝国のことですか?」

「それだよ!噂は聞いたよ!お願いしたいことがあるんだけど、まずは腹ごしらえしてもらうよ」

そして席に着いて待っていると奥から沢山の料理が運ばれ気がつけば机いっぱいに料理が並べられていた。

どれも美味しそうでみんなヨダレを我慢していた。

「どうぞ召し上がれ!」

僕たちは「いただきます!」と言う掛け声の後みんなは一斉に料理をかきこんだ。

「みんなそんなにお腹すいていたんだね。」

少し苦笑いをし僕も料理に手をつけた。

味はとても美味しく、イタリアン料理に似ていた。

「そんなに美味しそうに食べてくれるとあたしも嬉しいよ!」

そして僕たちは食べ終え話を聞くことにした。

「それでお願いって言うのは…?」

「あぁ、そのことね。改めてあたしはディアナ、ディアナ・ストラテス。ディアナで呼んでくれたらいいよ。それでお願い事なんだけど、昔からベルク王国では日食と月食の日に祭典をするんだけどね、周期がすぎても一向に日食と月食が起こらなくなって祭典ができなくなっちゃったのよ。それだけじゃなくて、この頃ベルク王国付近で謎の魔獣に襲われる人達が続出していてなかなか祭典を行えないって国王が行っていて困ってるんだよ」

「みんな、日食、月食それに謎の魔獣って…」

「間違いなくなにか関係あるだろうな。依頼を引き受けてもいいと思うぞ」

「自信はありませんが調査してみます!任せてください!」

「本当に!颯斗さんだっけ?ありがとう〜!それじゃあその依頼代として料理の代金は無しでいいわよ!それになにかベルク王国のことで分からないことがあるなら私に聞いて!」

「料理ありがとうございました!とても美味しかったです!」

「ありがとう!それじゃあ頼んだよ!」

それから僕たちは最初にベルク王国の冒険者達に話を聞き周った。

「すみません!」

「見知らぬ冒険者じゃないか。どうしたんだ?」

「今調査していて、なにかこの近辺であった変わった出来事とかありませんでした?」

「変わった出来事…か、一つだけあるな。俺の冒険者仲間がこの間ベルク王国の近くで謎の魔獣に襲われて、何とか助かったんだけど、そいつがトラウマのせいか、ずっと変なことばかり言っているんだ。それぐらいかな?」

「その襲われた冒険者の方ってどこにいますか?もしもお会いできるなら会って話を聞きたいです」

「あいつなら今は病室で療養中だと思うぞ?」

それから礼をいい僕たち襲われた冒険者のいる病室へ向かった。

「お邪魔します〜」

「だ、誰だ!?な、なんだ、人か…」

「もしかして貴方が魔獣に襲われた冒険者の方ですか?」

「そうだけど、なんだ…?」

「今調査していて、もしその時の状況を話していただけるなら聞きたいと思って来ました」

「あまり、思い出したくはないが調査というのなら構わないぞ。あれは俺が、採取依頼をしていた時、採取依頼の物を集めていると突然後ろから気配を感じて振り向くとそこには考えられないほど大きい四足歩行の魔獣が目の前にいて俺は抵抗できずにそのまま攻撃をくらってしまって、瀕死の時に近くに居た冒険者達が追い払ってくれたんだ。何とか助かったが見ての通りこのザマだよ。あの魔獣はなにか恨みでもあるような顔をしていた。俺はもうあの場所には近ずきたくない」

「その場所ってどこですか?」

「確かベルク王国の北門を出て少し奥に進んだところに薬草の群生地がある場所だ。もし、そこに行くのならお前さんも気をつけた方がいい」

「わかりました。お話ありがとうございます。嫌な記憶を掘り返してしまい申し訳ないです。それでは」

そして僕たちは聞いた場所に行こうとしたが、空はすっかり真っ暗になっていた。

僕たちは宿に泊まることにして調査の続きは次の日にした。


現在のステータス

名前:宇積 颯斗

年齢:16歳

スキル:メゲトス、コルセラピア

全体レベル:30

魔法適正:風、植物、天気、水、地

契約魔獣:ウロボロス、レヴィアタン

リンドヴルム


あとがき

最後まで読んでいただきありがとうございます!

今回からだいぶん話が展開していきますが、果たして冒険者の見たものと言うのは何なのか…

それでは次回もよろしくお願いします!

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