第Ⅳ章 魔法とスキルってなんですか…?

「ペロペロ…颯斗起きろ~腹が減って仕方がない」

「…ん〜ナミ~?ん〜あ〜…よく寝た〜」

ナミはお腹が減って仕方が無かったようだ。

「今日は食材買ってきて腹ごしらいしたらクエスト受けるか〜」

「楽しみだっ!颯斗早く行くぞ!」

ナミがこんなに楽しそにしてるのを初めて見て僕は少し嬉しかった。

それから宿を出て色んなお店でお肉や野菜を2000Rs分買った。

だがどれも見たことにない食材ばかりだった。

「でもさ…今考えたらキッチンがないから料理できなくね…?」

ナミは口を開けてポカーンとしていた。

仕方がなく酒屋で食事をすることになった。

そして5000Rs支払った。

「颯斗礼を言う!とても美味だったぞ!」

「そうだね!それじゃあ依頼クエスト受けに行くか~」

それからナミとギルドへ向かった。

ギルドではナミと一緒にいるおかげで絡んでくる輩冒険者はいなかった。

「さてと、今日はどの依頼を受けようかな~」

「これなんてどうだ?ゴブリン退治の依頼だとよ。報酬金も金貨7枚と大銀貨3枚だぞ!」

僕は退治したいが剣なんて無いし戦ったことなんてないと断った。

「それなら我が戦ってやる!」

「ん〜ま、怖いけど、それならまぁ…」

そして僕とナミはゴブリン退治の依頼を受注した。

「ゴブリン退治の依頼ですね!場所は東の門から出た奥の森近くの草原です!現在森はとても危険な状態ですのでできるだけ近ずかないように気をつけてください」

そして言われた通り東の門から出て僕たちは草原へ向かったのだった。

「ギルドの受付が森は危険と言っていたが何かあったのか?」

「何でかはわからないんだけど、山で何かが起きてて魔獣達が山から降りてきて王国周辺に魔獣集まってきて困ってるんだって…しかも山に行った賢者と冒険者は帰ってこないらしいんだ」

ナミはやはり何か知っているようだったが変に探るのは嫌だったので僕は何も聞かなかった。

すると草原の奥にゴブリンの群れが見えた。

「あれを倒せばいいのだな?」

「そう。でも数が多いから気をつけてね?」

僕は草むらに隠れてナミの戦う姿を観察した。

「え…ナミが、魔法つかってる!?」

ナミはしっぽで叩きつけたり、締め付けたりする以外にも風や植物を操ったりして戦っていた。

そしてナミはみるみるとゴブリンを撃退した。

「よし!倒し終わったぞ!」

「え!ツッコミどころ満載なんだけど…まず、あのゴブリンの死体どうするの?」

ゴブリンの死体を置いておくのはさすがにまずいと思った。

「死体はそのままで大丈夫だ。あの死体は植物か動物の栄養になるからな。それが自然のせつりなんだ。それより腹が減った!王国に帰って飯を食おう!」

「さっき食ったばかりじゃん!というか、戦いで土汚れとゴブリンの血が着いてるから近くの川で洗ってから行こうか」

ゴブリンの魔石を取り、ナミを川で洗ってから王国に戻った。

「颯斗さん!無事帰還して良かったです!ゴブリン退治の証拠の魔石をいただきましたので達成とさせていただきます!金貨7枚と大銀貨3枚で、7万3000Rsです!お受け取りください!」

「ありがとうございます!」

ギルドを出てふと王国を歩いてる時にナミにお願いをした。

「ねぇ、ナミ?僕のスキルの使い方と魔法について教えてくれない?」

「颯斗はどんなスキルがあるんだ?」

ナミに僕のカードを見せた。

「メゲトスとコルセラピアか、ってコルセラピアってなんだ?メゲトスなら大きさを変えたい物を持って頭でイメージして引っ張ったり縮ませるだけだが、コルセラピアは聞いたことはあるが何か分からないな」

「試しに買った食材小さくしてみる!イメージ…小さく…」

僕は小さくなるイメージをして潰すと本当に小さくなった。

カバンを圧迫していた物を全て小さくして入れた。

「よし!これならフライパンとかも買ってカバンに入れられる!やっと自分で料理できる…」

それからフライパン等を買うため道具屋へと向かった。

「す、すみません~?」

「初めての客だねぇ…今日は何をお求めだい?」

暗い部屋の奥から怪しげなおばあさんが出てきた。

僕はフライパンやお皿がないか聞いた。

「それなら、そこの棚を見てみてはどうだい」

そういうとおばあさんは僕の後ろの棚を指差した。

「えっと~…あ!あった!」

僕はお皿を数枚とフォークやスプーン、そしてフライパンと鍋を買った。

「すみませんこれでお願いします!合計が3万5000Rsだから残りは金貨7枚と大銀貨8枚か~」

「まいどあり」

そして店を出てもうひとつ依頼を受けようと思っていたが、夕暮れが近ずいていたためその日は諦めて森の宿にまた泊まることにした。

「ごめんね、ナミ…今日もご飯なくて…もしナミがいいならパンあるからあげるけど…」

「ならパンだけ食べても良いか?」

僕はパンを元のサイズに戻してあげた。

「なぁ、颯斗。このパンをこのサイズより大きくすることは出来るか?」

「え?あ、あぁ一応やってみるね?」

僕は大きくなるイメージをしてパンを優しく引っ張った。

すると、パンは元より大きくなり僕と同じぐらいの大きさまで肥大化した。

「これなら食費こまらなそうだな!あ、でも1度切ったり、かじったりしたものはサイズを変えることは出来なくなるから気をつけろよ?」

「そうなんだ、気をつけよう…教えてくれてありがとう!あ、後魔法について教えて欲しいんだけどいいかな?」

僕はパンを頬張るナミに問いかけた。

「教えてもいいが、誰でも使えるものでは無いというのだけは忘れてはならんぞ?魔法にはそれぞれ適性があってな、我は風、植物、天気関係の適性があるからそれぞれの魔法が使えるんだ。だが人間は元々魔力など無く、魔法は使えないんだが、魔獣と契約することで魔獣の魔力を使うことが出来るようになって魔法も使えるようになるんだ」

この時僕はひとつ疑問に思った。

「それなら適性が人間と魔獣が別々だったらどうなるの?」

「人間には元から魔法が使えないから、適性なども何も無いんだ。基本は契約した魔獣の適性と同じになるんだ。だから、颯斗は我の適性と同じになっているはずだぞ?」

僕はカードを見てみるとスキルの欄の横に魔法適性と書いてあるところに天気、植物、風

と書いてあった。

「ただ、魔法は簡単に覚えられるスキルと違って習得が大変なんだ。だから冒険していくうちに覚えるのが1番マシだ」

「そっか…教えてくれてありがとうナミ!今日はそろそろ寝よっか」

そしてナミと僕はベッドに横になり寝た。


現在のステータス

名前:宇積 颯斗

年齢:16歳

スキル:メゲトス、コルセラピア

全体レベル:7

魔法適正:風、植物、天気

契約魔獣:ウロボロス


あとがき

第Ⅳ章を最後まで見ていただきありがとうございました!

今回の設定紹介はナミについてです!

ナミの大きさは横幅1mで全長10mもあるですが、颯斗君はそんな大きなナミを引きずって洞窟まで入れたらしいんですが、なかなかの怪力ですよね(笑)

なので設定は一応あるのですがあまり本編には書くことはないと思ったので、あとがきで紹介させていただきました!

それでは次回第Ⅴ章を楽しみにして頂けると幸いです!ありがとうございました!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る