NEXT...Gradi'oath 03




朝が来た。

死闘の夜は明け、勝者は満身創痍に帰還する。

光弥は、彼の望んだ平穏な日常をその手に取り戻したのだ。

残されたものは疲弊。

そして、己が命と幾多の謎。

激変した日常、傷と恐怖とが、その心身を苛む。

止め処なく惑い、揺らぐその果てに・・・・光弥は"彼女"と再会する。

未だに瑞々しく、そして堪え難い痛みと共に。

果たして、彼と彼女を濡らす雫とは、空からの涙か・・・・それとも血の滴りか。




第3章

迷想メイソウ




「――――僕はまだ生きている。

・・・・生きているんだよ。

・・・・ここに・・・・まだいるんだよ」



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