第35話 シャオパイロン
2024/3/12 こころ シャオパイロン
遠い昔に恋をしたアイドルがいます。
リアルタイムで見たことはないのですが、映画のビデオを見たときから歌声と、魅力的な表情の虜になっていました。
曖昧だった僕の美しさに対する概念を確立させてしまった女の子です。
今日は、あのアイドルにどことなく似ている新人の女の子に会いに行きます。
前回、お休みになっていることもあり、もしかしたらこのまま居なくなってしまう懸念もありますが、そんなことは考えても仕方のないことです。
かなりの人気になると思いますので、お昼すぎからの争奪戦に備えて、出勤がまだ確定していない朝から、入待ちをさせて頂きます。
もし女の子が来なくても、彼女を待っていることに意味があるのです。
もし会えれば儲けものぐらいの気持ちで望みたいのですが、目が血走るほどにお会いしたいのです。
まだ10時ですが、駐車場に車を止めて何度も情報の更新をします。
刑事の張り込みのように鋭い目つきで携帯を見つめます。
もう、2時間が過ぎています。あとに出勤の女の子のほうが早く出勤時間がアップされています。
あ〜、めんどくせー。
と思ったあたりで受付が開始になります。
誰よりも早く、獲物を狙うハンターのように小走りにお店へと向かいます。
!!
お店の近くに居たお客さんも動き出します。
後塵を拝しましたが入店すると、お客さんでごった返しています。
今日は、新人3人と美人も含めてかなりの豪華メンバーになっていますので納得です。
お金と体力が許すのならば、今日はここで午後の時間を通しで楽しんでもよい感じですが、現実がそれを許してはくれません。
頂いた番号札の順番で呼ばれて、お気に入りの女性店員さんに受付をしてもらいます。
運良く誰にも気づかれなかった、アイドルの一番枠を手に入れることができました。
待ち時間をつぶしてお店に戻ります。
お店のパネルを見ると、僕の女の子はすでに待ち時間の一番うしろになっています。
モザイクのないパネルの中で、あらわにされた口元が僕に微笑みかけてくれているようです。
白いカーディガンにふわふわの帽子。
耳元に絡むなだらかな髪の毛のウェーブラインが、若干長めにお胸のあたりまでのびています。
まるで計算されたように、白いドレスにコントラストを与えています。
二重の瞳は若さの象徴であるかのように、たるみなくキュッと上向いています。
鼻筋は通り、美しい稜線を描きます。
全体をまとめる輪郭は、絵画のように無駄がありません。
順番を呼ばれて、僕はエレベーターに乗り込みます。
長年あこがれてきたアイドルに似ている、リアルな女の子にようやく出会えるのです。
エレベーターの扉が開くと、スラリとしたココロちゃんが、笑顔で僕を待っていてくれました。
口元に手を添えて、腰をリズミカルに動かす可愛らしい女の子です。
残念ながら、黒髪清楚系のアイドルではなく、紹介2ページ目の、可愛いらしいお茶目レディが正解です。
明るいことこの上なしです。
お部屋に案内していただく数歩の間ずっとコロコロと笑ってくれますので、楽しい気分にさせてくれます。
お部屋に案内して頂いて、ココロちゃんのお顔を拝見させて頂きます。
茶髪ですが、アイドル写真のあのキラキラとした瞳は健在です。
スリムな身体を引き寄せると、お互いの鼻をくっつけて、優しいキスをしてくれます。
ココロちゃんが、恋人の居ない僕に、恋のイロハを教えてくれているようです。
座っていただくと、膝の上辺りにソフトボール大の大きなアザがあります。
「ぶつけたんだよ。」
痛いのが苦手で目をそらす僕に、ココロちゃんはそのアザをわざわざ見せてきます。
せっかくですので、そんなココロちゃんのアザを押してみます。
「えっ?え〜っ!」
驚きながら笑い出すココロちゃんは、遊び心があって実に魅力的です。
いよいよ薄紫色のパンツを下ろしていきます。
アイドルとギャップのある天然の風景が広がっていきます。
ブラジャーもと思ったのですが、ランジェリーの下にはシャツを着ています。
「今ついたばかりだからね。」
家を出たままの姿がそこにあるようです。
シャツからは洗剤の香りがします。
嘘のない本物のココロちゃんがここにいる感じです。
何も纏っていないココロちゃんを、服を着た僕が楽しませていただきます。
「性感帯のお胸はどうですか?」
お胸を頂きながらココロちゃんに問いかけます。
ココロちゃんは、たくさん生えている白い歯を見せながら、恥ずかしそうに横を向きます。
「こっちも見ていい?」
横になったココロちゃんに潜り込んで上目遣いに聞いてみます。
「う〜ん。どうしよっかな〜」
ココロちゃんはいたずらっぽく僕を焦らして笑います。
シャワーでは洗ってくれました。
洗いながら僕に向けてお胸を突き出します。
明らかに興奮している僕で遊んでいます。
翻弄してくれる女の子。大好きです。
お部屋に戻って一緒に横になります。
先程と同じように鼻を合わせてイチャイチャとお互いを見つめます。
甘いキスは、まだ何も知らない乙女のように僕をついばみます。
肝心な行為はそっちのけで、この甘い精神的なつながりを楽しみます。
もっと時間があるものならば、このままずっと終わりのない快楽を楽しむことができるのだと思います。
5分前のゴングが聞こえ、ようやく僕らはキャストとゲストに戻ります。
降りてきたココロちゃんを夢中で求めていきます。
少し遠くにあるココロちゃんを目指して全身を使って何度も何度も迎えに行きます。
そして僕は、憧れのアイドルのリアルな姿を天使の絵の具で染めていきます。
果てた僕の体の上に、ぐったりと身体を預けてくれるココロちゃんは、オトコ心を否応なく刺激してくれます。
もう殆ど時間がない中で、お互いを求め合っているように思えます。
「時間、短いよね。」
「そう!」
僕の問いかけに嫌味なく快活に答えてくれます。
僕と同じ気持ちでいてくれたことが何よりうれしいです。
映画で出てきたプライベートなシーンでは、あの娘もものすごく快活でした。
可愛らしくて、快活で、開けっぴろげで、イタズラ心も持っているココロちゃんは、今日の髪型こそ違いますが、やっぱりあの娘により近い存在なのかもしれません。
今度はもっと長い時間でお会いさせてください。
そして、その時はあの写真の様に、清楚なアイドルとして僕の前に現れてください。
『◯△!信じられない!』
あの映画の登場人物のように、感嘆符を付けて僕は叫ぶでしょう。
きっと文化を取り戻すことができるはずです。
また遊んでね。
たいして面白くもないレポートですが、僕の風俗訪問の思い出です。
お読み頂きまして有難うございます。
一話で1レポートですが、別案件も読んでもらえると嬉しいです。
全話読破で立派なラバラーに認定します。
自己満足ですので、厳しくしないでね♥️
口コミサイトで非掲載が多いので、思い出を残す為に投稿しました。
現場調査費用を稼ぎた~い!
ポッチッとしてね。
( `・∀・´)ノ ヨロタノー (女の子の真似)
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