これは大好物な一編。
怪奇現象に一応の説明がつき、なおかつ生物の生態ともなれば、私としては非常に好みと言わざるを得ない。
好みという点では、時代設定が現代という括りがまたいいんですよね。古い年代だといかにもなモンスターになってしまうし、未来すぎるとクリーチャーになって現実感が薄くなってしまうし。
また、本来であれば賢いはずの人間が、知恵比べで一杯食わされるというのも痛快な話です。人と自然は共存するもの。霊長などと胡坐をかいてはいけないのですがね。
作者からの返信
感想ありがとうございます。
今回のホラーは純粋な生き物にしてみました! 私の好みでもあり、楽しんでもらえたなら嬉しいです。
仰る通り現代(もっと言うなら自分達が生きていた時代ぐらい?)から外れるほど、現実味がなくなってしまう。それと、今、すぐ隣にいるかも知れない未知というのが、個人的には一番怖いと思うのです。
全てを知った気になっている、怖いものなんてない。その思い上りのまま怪談に釣られてやってくる……正に、胡坐を掻いているからこうなるんです。主人公もオカルトを信じると言いながら、その所為で自分が死ぬとは思っていないので、実は見くびっている側だったり。
こういう作品に早く出会いたかったです。
ファンタジーで終わらない、ホラー要素のあるミステリー。読んでいてあっという間でした。
最後は、ある意味「伝承」の皮肉ですよね。
続編やアナザーストーリーも見てみたいと思いました。
素敵な作品をありがとうございます。
作者からの返信
感想ありがとうございます。
楽しんでもらえたなら、私としても嬉しいです。
伝承は伝える誰かがいなければ、いずれ廃れますからね。今日まで伝わる伝承は、恐らく意味があるのです。それがどんな形であっても。
世界観は繋がっていませんが、他の短編なども楽しんでもらえるかも知れません。割と、何時も大体こんな感じのお話を書いていますので(笑)
拙作を最後まで読んでくださり、ありがとうございました。また楽しんでもらえる作品が書けるよう、今後も頑張ります。