第5話 会合


 十三歳になった。ほんとに色々あるから年が過ぎるのが早く感じる。

「今日は会合だから遅くなるかもしれないさね」

「あぁ、いつものやつか!いってらっしゃい」

「ちゃんとメニューはこなしておくさね」

「わかってるよ!」

「それじゃあ行って来るさね」

「いってらっしゃい」

 さてメニューをこなしてから土いじりじゃて。

 メルルは毎日俺のメニューを見て毎日すこしづつ増えている。

 おのババア!頼んでもないのに増やすなよな!

 まぁいいや、さっさと終わらせて土いじりをしよう!どーせバレるんだからきっちり仕上げないとかなきゃな。


 腕立て腹筋、背筋500を三セット。魔力循環はいつもやってるから魔力は放出を、一時間。あとはテキトーに魔法の訓練をして。

 メニュー終了っと!



   ♦︎



 ちょうどその頃ジグラートと呼ばれる塔に四人の魔女がやって来ていた。

 青の魔女、知の魔女メスティア

 白の魔女、死の魔女メイフィ

 赤の魔女、血の魔女ライラ

 黒の魔女、時の魔女メルル。

「あらいらっしゃい、また、時を相殺したの?」

 白い修道女姿の魔女メイフィ

「そうよ、ババアのままじゃいられないさね」

 黒い魔女の姿のメルル

「口調が、ババアくせえんだよ」

 赤いドレス姿のライラ

「あなた方は口調を直した方がいいです」

 青のマント姿のメスティア

「ほらほら、喧嘩をしないでね」

「別に喧嘩などしとらんさね」

「こんなの喧嘩のうちに入るか!」

「無駄な争いは時間の無駄ですから」


「私は弟子ができたさね」

 テーブルのお茶を飲みながら喋り出すメルル。

「へぇ!強いのかい?」

「まだまださね」

「弟子なんて取るのは無駄な時間ですね」

「あら、じゃあ今回来なかったのはその弟子のせいかしら?」

「あぁ、看取ってもらおうと思ったんじゃが抵抗しおっての!」

「「「へぇ」」」

「時の魔女に抵抗するとは」

「すげえじゃねぇか!」

「少し興味が湧きましたね」

「他には何か報告は?」

「うちのはまだ見つかっていない」

 赤いドレスのライラは苛ついていた。

「まだ生きてると思いますよ」

 死の魔女メイフィがそう言うと皆がホッとする。

「んとにどこに雲隠れしたんだか」

「推測からすると捕まったと思われますけどね」

 知の魔女メスティアがそう言うと、

「あぁ!誰に捕まるんだよ!」

「まあまぁ、でもおかしいですね。私たちでも見つけられないなんて」

「ふぅ!あぁ、イラつくぜ!」

「まぁそのうち見つかるさね」

「そうだな」

 魔女同士の会合という名の近況報告会だった。



「ただいまもどったさね」

「おかえり」

「おぉ、ちょうどお腹が空いてたのさね」

 ご飯は簡単にサンドイッチだ。

「帰って来る頃だと思って作っておいたのじゃ」

「気がきくねぇ」

「まぁね」



 ワシは十五になっておった。

 この頃には教えることがなくなったのか自主練ばかりやっておった。

「ヤオキ!タバコが無くなりそうだよ」

「はいよ。いってきますよっと」

 北の街のモニカのところに行くために身体強化で、走るともう30分もかからない。

 ブラブラとしているとまた盗賊どもが馬車を襲っていたので斬り倒し、どうせあそこだろうと森の中に入って行く、前のアジトはそのままだからなぁ。

「だれだてめ」

「このや」

 言わせてあげずに斬る。待つのがめんどいからな。

 そしてお宝を探して最後に捕まってる人を外に出す。

「ん?なんで首輪なんかしてるのじゃ?」

「…」

「喋れないんじゃな。取ってあげる」

「…」

 首を横に振るが取って欲しそうだったので取ろうとするが石ででもできてるのかとても硬い。うーん?斬るか!

「動くんじゃないぞ」

“キン”

 と音がして首輪が外れる。

「…逃げて!」

「なんじゃなんじゃ?」

 首輪から出てきたのは死神のようだがなんなんじゃ?

「とりあえず逃げるが勝ちじゃ」

「きゃっ!」

 女子を抱えて逃げる。

 他のやつはとっくに街道の方に行っておる、馬車は待機していたようだが、

「おーい!逃げるんじゃ」

「わかった!」

 馬車は北の街の方に逃げるから俺は反対方向に逃げる。

 死神はそれなりのスピードのようだがこっちの方が早い。

 家に着くとメルルが待っていた。

「酷い瘴気さね、なにをしたのさね」

「女子を助けたら死神が出てきおった」

 女子を下ろすと家に入れといい遅れて来る死神を戦闘体制で待つ。

「本当に死神さね!これはヤオキには荷が重いさね」

「やってみらにゃわからんじゃろう?」

「わかった、やってみると良いさね」

 俺走って死神の首を狙うがあっちも鎌で首を狙って来る。

 避けて着地すると今度は頭から鎌を振るうので紙一重で避けて首を刈り取ると抵抗が激しく“ギン”という音と共に弾かれる。腕を切られたがまだいけるなと思い付与魔法で剣に聖属性を纏わせてもう一度首を狙うとスパッと斬れた!力なく倒れる死神は塵となって消えた。

「やった!勝ったぞ!」

 回復魔法で腕の傷を治して、メルルのとこに行くと、腕の傷が模様のようになっていた。

「どうやら呪われたさね」

「解呪はどうやって?」

「今からくるやつに聞いてみるか」

「メルルー!うちのアリアは!」

 赤いドレス姿の真っ赤な髪をした女の人だ。

 

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